三菱電機、九電から大型蓄電池受注 容量30万kWh

2015.06.30

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 再生可能エネルギーの受け入れ拡大を目的に、大型蓄電池の導入計画が進んでいる。三菱電機は6月22日、九州電力から容量30万kWhの蓄電池の設置工事を受注したと発表した。再エネの接続制約問題が前進する可能性も出てきた。
 三菱電機は、福岡県豊前市内にある九電の火力発電所構内に、日本ガイシ(愛知県名古屋市、大島卓社長)製のNAS電池を252台設置する。定格出力は計5万kW、充放電容量は30万kWhで、三菱電機によると、世界最大規模になるという。受注額は非公表としたが、設備費や基礎工事費、建屋の建設費、人件費などを含めた総工費は200億円規模にのぼる模様だ。今年度内の稼働を目指す。
 NAS電池は、ナトリウム(Na)と硫黄(S)の化学反応を利用した蓄電池で、充放電に要する時間は長いが、単位体積あたりの充放電容量が多いという特長を持つ。日本ガイシによれば、同量の電力を貯めるために必要な体積は、鉛蓄電池の3分の1で済むという。
 今回設置するコンテナ型のNAS電池は、20フィートコンテナ(606cm×244cm×259cm)内に蓄電モジュールと制御装置を組み込んだ最新式の可搬型蓄電池で、1台あたりの充放電容量は1200kWh、定格出力は200kW。これを4台にひとつ、定格出力800kWのTMEIC(東芝三菱電機産業システム)製のパワーコンディショナがついて1ユニットを形成し、トータル63ユニット設置する。
 従来のNAS電池は、設置の際にクレーンやフォークリフトを使い、現地で組み立てていたが、コンテナ型にしたことで、あらかじめ組み立てた状態で現地へ搬入できる。開発した日本ガイシは「従来品に比べ、工期、工費ともに3分の1程度になる」という。
 出力が不安定な太陽光発電などの再エネ電力が大量に送電網に流れると、電力の安定供給に支障をきたす。九電は管内で太陽光発電の接続申請が急増したため、14年9月に申請に対する回答を保留し、14年末に再エネの接続可能量を提示して受け入れが限界に近づきつつあることを公表した。
 そこで経産省は、買取りのルールを変更したうえで、再エネの受け入れ拡大を目的に317億円の予算を計上して大型蓄電池の導入補助金を拠出。これを活用して九電は対策を進めている。
 三菱電機は2012年に、九電の依頼で壱岐島と対馬にリチウムイオン蓄電池システムを設置した実績を持つ。また、現在中部電力管内の隠岐の島でNAS電池とリチウムイオン電池の設置工事を手掛けており、年度内に稼働する予定だ。

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