逆襲のインリー 超高性能パネルで再び世界トップへ 最大効率驚異の22.5% 出力保証異例の30年後83.5%

2017.08.01

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 かつて世界トップに君臨した太陽光パネル大手メーカー、中国インリー・グリーンエナジーの新製品が話題を呼んでいる。6月に日本で発売した超高性能パネルだ。画期的な新兵器で再び覇権を狙うのか、新製品の魅力と同社の新戦略を探る。

 インリーが、満を持して画期的な太陽光パネルを世に送り出した。高出力タイプ『PANDA』シリーズの新兵器で、N型単結晶にして両面発電の『PANDABIFACIAL』シリーズだ。日本法人、インリー・グリーンエナジージャパンが今年6月から日本で売り始め、早くも話題を呼んでいる。
 というのも、真っ先に目を奪われてしまう王道の出力値。定格出力は320Wとし、これでも充分高出力だが、この新製品、両面発電タイプゆえ、反射光も裏面で受光して発電する。それも加味すると、出力は最大で375Wまで上振れするというのだ。パネル変換効率にして実に22・5%。世界トップの記録を優に塗り替えたことになる。
 インリー・グリーンエナジージャパンの山本譲司社長は、「実発電量は、通常のPANDAと比べると10~30%アップします。60セルでこの高出力品はどこにもありません」と、半ば興奮ぎみに語り、高出力路線に舵を切る構えを示した。
 新製品は、圧倒的な高出力が売りだが、それだけではない。裏面は通常のバックシートではなく、ガラスを採用したため、長期耐久性が格段に向上している。インリーは同製品を購入したユーザーに対して、30年という長期のリニア出力保証を付与するのであるが、驚くべきは極めて小さい経年劣化率。同社は25年後に初期出力値の86%を、30年後も同83・5%を保証しており、長期耐久性においても、世界トップクラスを実現した。
 この発電性能と耐久性の両面で世界トップ級の快挙を成し遂げた超高性能な太陽光パネル。パネル単体では非の打ちどころがないのであるが、システムとしてその実力を最大限引き出したいユーザーには、とっておきのPCS(パワーコンディショナ)があるらしい。
 インリー・グリーンエナジージャパンの中路基成技術部長は、「当社のパネルは、どのPCSと組み合わせても、高いパフォーマンスを発揮します」と前置きしたうえで、「ただ、より高出力を求められる方には、パワーオプティマイザを搭載したソーラーエッジさんのPCSがお奨めです」という。
 通常のPCSの場合、同じストリング内に、影がかかって発電しないパネルが存在すると、低い出力に引っ張られ、高出力のメリットが薄れてしまう。一方、パワーオプティマイザには、各太陽光パネルの最大電力点を常に個別に追従する機能があるため、ソーラーエッジのPCSを使用すると、ストリング内に発電しないパネルがあっても、ストリング全体の発電量が低下することはないのだ。
 インリーは、超高性能な太陽光パネルを開発し、さらにソーラーエッジと組んだことによって、超高性能な太陽光発電システムの商品化に成功したのである。
 山本社長は、「発電所用地の調達費が高いのは平野部の少ない日本特有の問題です。高出力パネルは狭小な敷地こそ効力を発揮するので、新製品は日本の立地条件に向く製品です。全国の施工・販売会社様とともに世に広めていきたいと思っています」と方針を述べた。
 確かに、日本市場は、大規模な特高太陽光発電所の建設需要が縮小しても、中小規模の高圧・低圧太陽光発電所の建設は底堅く続く見通しだ。しかも、全量売電から自家消費用途へフェーズが移行し始めている。高出力と長期耐久性のニーズが同時に求められるのはいうまでもない。まさに、機を見て敏なり。インリーの新戦略には抜け目がない。
 山本社長は、「FIT始動後、太陽光発電のコストが劇的に下がり、ようやく自家消費用途が現実味を帯びてきました。事実当社のお取引先で100MWの自家消費発電所を計画され、第1号基の工事を7月に始めた方がいらっしゃいます」とし、「これからが本番です。当社のパネル販売は手段、目的は太陽光を資源に変えて持続可能な社会を築くことです」と理念を語った。
 誇り高きパネルメーカーの挑戦はまだまだ続く。

インリー・グリーンエナジージャパン株式会社
東京都港区芝浦3-2-16田町イーストビル7階
03-6809-6596
http://yinglisolar.co.jp

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