再エネの総合企業へ、藤崎グループの挑戦 企画・設計、建設、O&M完全自前主義でIPP拡大

2015.10.01

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 再エネの総合エンジニアリング企業を標榜する藤崎グループ。今後3年間で太陽光発電所を500MW建設し、既に風力発電所やバイオマス発電所の開発にも着手している。同グループの成長力の源泉とは。

 藤崎グループは続々と自社所有の太陽光発電所を建設している。完成済みの太陽光発電所はすでにグループで7ヵ所、合計11MWにのぼるが、9月末までに3ヵ所、計5.1MWの発電所が稼働する。さらに鹿児島県で92MWの大型案件を発表するなど、計画は目白押しだ。
 だが、藤崎グループのプロジェクトは太陽光だけにとどまらない。風力発電は、愛媛県の25MW案件で環境アセスメントが終盤を迎えている。今後は洋上を含む大型風力の案件を、パートナー企業と具体的な調査に入る段階で、5年後の着工に向けて進めている。
 バイオマス発電では、世界初となる竹燃料の発電システムを独ランビォン社と共同で開発。第1号案件は山口県で2017年内に稼働する予定だ。
 同社は11年に開発から資金調達を含めた企画・設計に加え、発電所の運営や保守を行う100%子会社のガイアパワーを設立。グループ内で再エネ発電所の開発を一貫して手掛ける体制を早期に築いたのだ。

難局を乗り越えてきたプロ集団

 同社はいま業績を伸ばしているが、一朝一夕に実現したわけではない。藤崎電機は₁₅年以上前から太陽光事業に取り組み、長らく四国で住宅や工場の屋根に設置する工事を請け負ってきた。FITの開始とともに野立て案件が急増し、受注を伸ばした。
 同社PVカンパニー四国営業部の島田剛部長は、「元々は電気工事が主力事業で、火力発電所や工場プラントの電気工事経験も多くあり、施工力には自信を持っている。土木工事のノウハウもこの数年で蓄積し、トータルコストを低減できた」と語る。FIT導入後はEPCとして杭工法を基本に工期短縮を実現。これまで約85MWの施工実績を上げている。
 最近は水上や傾斜地など一般に敬遠されてきた場所での開発に力を入れている。まず自社案件として、兵庫県加古川市では農業用ため池に1.8MWの発電所を建設した。傾斜地はオリジナル架台の開発も進めており、25度の傾斜でも施工が出来るような商品を提供する。
 一方で、同社はパワーコンディショナや接続箱を自社で製造し、外販している。特に完全オーダーメイドの接続箱は、耐環境性能に優れた製品で、水上など様々な場所で使用できる点が特長だ。これらの製品は、自社のEPC案件のコスト低減にも役立っている。
 ガイアパワーの長浜谷直樹執行役員は、自社で用地確保から行政許認可、ファイナンス組成等の実績をこう述べた。
 「当社は鹿児島を筆頭に各地で自社開発を進め、200名を超える地権者との交渉をまとめた。許認可に関しては林地開発や農地転用等様々なケースに対応でき、資金調達もプロジェクトファイナンスやリース、出資パターンも最適な手法でアレンジできる。これらのノウハウを活用し、例えば土地、許認可、資金調達等何らかの理由により事業化出来ない案件でお困りの事業者様がいらっしゃれば最適なスキームを提案し、事業化に向けたパートナーシップを組むことが可能だ」。
 発電所をすべて自前で開発してきたからこそ提供できるサービスだ。藤崎グループなら、困難なプロジェクトも実現してくれるに違いない。

藤崎電機株式会社
徳島県阿南市辰己町1番地38
TEL:0884-21-0555
FAX:0884-21-0505
http://www.fujisakikk.co.jp/

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