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23年度のFIT・FIP決定へ

下期から屋根上設置12円に決定へ

2023年度のFIT・FIPの詳細が固まった。下期から10kW以上の屋根上設置案件にkWhあたり12円の新単価が適用される見通しだ。(本誌・楓崇志)

資源エネルギー庁管轄の調達価格等算定委員会が意見を取りまとめ、2023年度のFIT・FIP(フィード・イン・プレミアム制度)が固まった。整理すると、23年度における太陽光発電のFIT売電単価は、10‌kW未満の住宅用太陽光発電がkWhあたり16円、地域活用要件を満たす10‌kW以上50‌kW未満の低圧太陽光発電が同10円となる。

低圧太陽光発電は、一定の条件のもとでFITからの移行を含むFIPの適用が新たに認められる。具体的には、電気事業法上の発電事業者であること、あるいは直接の契約関係に基づき、電事法上の小売電気事業者、登録特定送配電事業者、特定卸供給事業者に供給していることが要件だ。新規認定の場合、FIP基準単価はFIT売電単価と同じくkWhあたり10円で、災害時の自立運転の実施や給電用コンセントを一般に供するといった地域活用要件を満たす必要がある。

50‌kW以上の事業用太陽光発電は、250kW未満が入札対象外のFITまたはFIPとなり、FIT売電単価及びFIP基準単価は同9.5円となる。250kW以上500kW未満はFIT入札または基準単価9.5円のFIPとなり、500kW以上はFIP入札のみとなる。ただし、いずれも屋根上設置案件は入札が免除される。

250kW以上の地上設置案件のFIT・FIP入札は22年度と同様に年4回実施される。上限単価は初回の9.5円から、9.43円、9.35円、9.28円と段階的に引き下げられる。初回の募集容量はFIT分とFIP分の合計で105MWとなる。

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