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大成建設、蓄電設備と水素・燃料電池でエネルギー管理の実証開始

大成建設は2023年5月24日、蓄電設備や燃料電池などを導入してエネルギー管理の実証試験を開始すると発表した。既設の太陽光発電設備と合わせて再生可能エネルギー電力を有効に活用する。

同社は23年9月、横浜市内の自社のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)施設に蓄電容量900kWhの蓄電設備や燃料電池、水素製造装置を導入する。屋根上と壁面に設置した交流出力計124kWの太陽光発電設備が生み出す再エネ電力の余剰分を、蓄電設備にためつつ、水電解式の水素製造装置に給電して水素を生成する。朝夕などの太陽光発電設備が発電しない時間帯は、蓄電設備からの放電と、水素を燃料に燃料電池を稼働させて電力を施設に供給する。

同社は外部に発注したEMS(エネルギー管理システム)で発電状況や蓄電状況などを把握し、設備を最適に制御・運用する。災害時には設備をBCP(事業継続計画)対策として利用する。

従来は、施設の再エネ電力で施設内の消費電力の約40%を賄い、余剰電力を売電していた。今回の実証試験では、蓄電設備や燃料電池を制御・運用し、再エネ電力を100%有効利用する計画だ。

同社技術センター都市基盤技術研究部空間研究室空間・設備チームの張本和芳次長は、「再エネ電力がこのまま普及すると、電力需給の不一致が広がるので、蓄電技術は欠かせない。蓄電池は短期に、水素・燃料電池は長期に需給を調整できるので、双方を最適に運用できれば、課題を克服できるはずだ」と語る。

同社は実証試験を2~3年間継続してデータを収集しつつ分析し、技術を確立して顧客に提案する考えだ。

同社が蓄電設備と水素・燃料電池でエネルギー管理の実証を行うZEB施設の『人と空間のラボ』

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