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日本グリーン電力開発 エクシオグループと蓄電池関連事業で協業

再生可能エネルギー発電事業などを手掛ける日本グリーン電力開発(東京都千代田区、君塚元社長)は2025年5月19日、通信工事大手のエクシオグループと蓄電池関連事業で協業すると発表した。まずは〝FIP(フィード・イン・プレミアム制度)転蓄電池併設〟案件や系統用蓄電事業で連携する構えだ。

両社はこのほど蓄電池関連事業の協業に関する覚書を締結。FITを用いた太陽光発電所のFIP転蓄電池併設を進めつつ、系統用蓄電事業などの蓄電池関連事業でも連携していくことで合意した。これまでに500MW超の再エネ発電所を開発し、300MW以上でO&Mを手掛ける日本グリーン電力開発と、再エネ発電所のEPC(設計・調達・建設)を多く受託し、東証プライム上場企業でもあるエクシオグループがそれぞれの強みを活かしていく。将来的には蓄電池併設発電所などを保有する合弁会社の設立を含め、幅広い協業を検討する方針だ。

エクシオグループ電気・環境・スマートエネルギー事業本部の加藤伸一シニアディレクターは、「まずは自社で所有しているFITを用いた高圧太陽光発電所のFIP転蓄電池併設を検討していきたい。培った経験は他社案件への提案などにも役立てるはずだ」としたうえで、「案件候補の収益性などを精査し、26年3月末までに第1号案件の運転開始を目指したい」と意気込む。

もっとも、日本グリーン電力開発はすでにFIP転蓄電池併設を実施した実績を有しており、その知見も今回の協業で活かす構えだ。それが鹿児島県南九州市に保有する売電単価36円の高圧太陽光発電所で、25年4月に蓄電池容量6380kWhの蓄電池を併設しつつFITからFIPに移行した。日本グリーン電力開発経営推進本部の星野兼明本部長COOは、「出力抑制の影響が大きかったために実施した。今回の協業とは直接的な関係はないが、先行案件として活かしたい」と話す。

一方の系統用蓄電所についても、日本グリーン電力開発が開発に乗り出しているほか、エクシオグループは複数案件でEPCの受託実績を持つという。日本グリーン電力開発の星野本部長は、「特別高圧案件を中心に開発している。事業化の仕組みも含めて、両社で協業を検討していきたい」と語る。

日本グリーン電力開発はエクシオグループと太陽光発電所のFIP転蓄電池併設などで協業する。写真は日本グリーン電力開発がFIP転蓄電池併設を実施した鹿児島県の高圧太陽光発電所

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