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イーネットワークシステムズ 集合住宅向け再エネ100%電力供給開始

電力小売りのイーネットワークシステムズ(東京都新宿区、及川浩社長)は2025年10月30日、集合住宅の太陽光発電の余剰電力を買取り、切り離した環境価値をその集合住宅に届けることで実質再エネ電力を販売するサービスを開始した。資産管理のトーセイ・アセット・アドバイザーズが扱う賃貸マンションで始める。不動産会社や資産管理会社に訴求したい考えだ。

不動産会社のESG(環境・社会・企業統治)への配慮を評価する国際評価基準、『GRESB(グレスビー)』が創設され、対応に追われる不動産会社や資産管理会社が増えるなか、同社は21年頃から賃貸マンション向け実質再エネプランを提供してきた。今回もGRESB対応の一環で、同社は30年までに3000棟の物件にサービスを提供する考えだ。

具体的には、まずトーセイ・アセット・アドバイザーズが所有する全106戸の賃貸マンションで始める。設置済みの出力120kWの太陽光発電設備が生み出す電力を共用部で自家消費しつつ、余剰電力をイーネットワークシステムズが買取り、トラッキング付きの非化石証書を専有部に供給する電力に付与して実質再エネ電力を供給していく。

イーネットワークシステムズの及川浩社長は、「同物件で発電した電力を〝地産地消〟する形だ。管理費や設備費を減らし、価格帯は大手電力会社と同等か、低く設定する」と語る。今後はトーセイ・アセット・アドバイザーズが管理・運用する賃貸マンションを中心にサービスを広げていく方針だ。

同社は15年4月の設立後、新電力会社の立ち上げ支援や代理契約、取次契約に基づく電力供給などを手掛けてきた。法人や自治体を含め、現在650社と提携している。

マンション屋上の太陽光発電

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