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東京海上DR、再エネ向け自然災害 リスク評価に〝雹災〟を追加

評価基準は電源種別に

東京海上グループのコンサルティング企業である東京海上ディーアール(東京都千代田区、水野一幸社長)は2025年12月25日、再生可能エネルギー発電所向けの自然災害リスク評価サービスに雹災を追加するとともに、電源種などに応じた評価基準を設定したと発表した。近年は系統用蓄電所の開発が活発になるなど、電源種が多様化しており、評価項目の追加や電源毎の評価基準の設定で対応力を高める狙いだ。

同社はこのほど、再エネ発電所における様々な自然災害リスクの多寡を5段階で定性評価する『自然災害リスクグレーディング評価サービス』を拡充・高度化した。具体的には、これまで公開情報などをもとに、地震動、液状化、津波、火山噴火、強風、河川氾濫、高潮、地滑り・斜面崩壊、積雪、落雷の10種の自然災害に関するリスクを評価していたが、ここに新たに降雹を加えた。

もっとも、同社は24年4月に再エネ発電所向けの自然災害による予想最大損失額(PML)を評価するサービスの対象に雹災を追加していた。東京海上グループが開発したシミュレーションをもとにした再現期間100年相当の最大雹粒径データを用いており、今回の自然災害リスク評価サービスでもそれを活用しているという。

同社企業財産本部リスクソリューションユニットの富岡拓海研究員は、「海外で雹災による保険金の支払いが増えていることに加え、日本でも太陽光発電所に対する保険の厳格化が進んでいることもあって、雹災の評価ニーズが高まっていた。そこで、リスク評価サービスの対象に追加することにした」と語る。

同社はFIT開始直後から再エネ発電所向けの自然災害リスク評価サービスの提供を開始。発電事業者や金融機関などが発電所の新規開発時や中古売買時などに自然災害のリスク評価に利用できるもので、PML評価サービスも含めた累計評価実績は5000件以上に及ぶという。当初は太陽光発電所が多かったようだが、ここに来て系統用蓄電所など他の電源種の需要が拡大。そこでこのほど、電源種などに応じた評価基準も設定した。

具体的には、太陽光発電所のほか、系統用蓄電所や陸上風力発電所、バイオマス発電所、特別高圧変電設備、埋設や架空自営線といった電源種や設備に対応。過去の評価実績などをもとに電源種の特性に応じたリスク評価が可能になったという。

なお、同社の『自然災害リスクグレーディング評価サービス』の1件あたりの料金は2MW以上の特別高圧案件が税抜25万円、2MW未満の案件が同20万円。それ以外に簡易的な評価サービスも揃える。

自然災害リスクグレーディング評価の結果イメージ。数字が大きいほどリスクが高い

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