Products Review

力電

高圧蓄電所向け変圧器一体型高圧盤発売

高圧蓄電所向け変圧器一体型高圧盤『NIPPACHIくん』

再生可能エネルギー関連機器製造の力電(香川県高松市、本家正雄社長)はこのほど、高圧蓄電所向けの変圧器一体型高圧盤を開発し、2025年11月に受注を開始した。施工性の向上や費用削減が期待できそうだ。

同社は、昇圧用変圧器と高圧受電盤、低圧分岐盤、冷却用補器電源からなる一体型設備を開発し、変圧器の励起突入電流抑制回路も搭載した。高圧蓄電所の電力系統側から蓄電池用PCS(パワーコンディショナ)までの間で必要な機器一式をまとめた設備にして、施工性を高め、設置スペースを半分程度に減らせるようにした。機器ごとに基礎をつくる必要がなく、施工費用の削減効果が期待できそうだ。

昇圧変圧器はLSエレクトリック製で、容量が2500kVA、電圧が6600V。26年度から適用される新たなトップランナー基準である『第三次判断基準』の対象外となる容量帯の機種である。

寸法は幅3540mm×高さ2400mm×奥行2240mmで、重量は9t弱。標準納期は4~6ヵ月。同社の本家正雄社長は、「11tトラックで運べるサイズに調整した。搬入や設置場所に制約がある場合は500kVA級の変圧器一体型設備を用いた対応も可能だ」としたうえで、「あらゆるPCSメーカーとの接続に対応していく」と語る。

同社はすでに受注を開始し、第1号案件の納入は26年3月を予定している。

なお、製品名は『NIPPACHIくん』。現在、特許出願中である。

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