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〝卒FIT〟余剰買取り 大手電力のプラン出揃う

蓄電池メーカーと連携も

一方、新電力会社も続々と買取りプランを発表している。買取り対象地域を全国にしたり、対象を自社顧客に限定する代わりに買取り単価を10円以上と高額に設定したり、大手電力との差別化を図り、顧客の囲い込みを狙っている。

買取りプランも多様化している。エネットは、NTTスマイルエナジーの取次ぎで7.2〜9.3円で買取る予定だが、パナソニックの蓄電設備やNTTスマイルの遠隔監視装置購入を条件に買取り単価を1年間限定で最大16円まで引き上げる。

NTTスマイルの試算では、蓄電設備導入による自家消費量増加と、16円への引き上げによる経済効果があわせて年間3万円程度なので、初期費用を考えれば経済効果は薄いが、16円のインパクトは大きい。

ある蓄電設備メーカー担当者は「昨年後半から、電力会社と話をする機会が増えた」と話す。すでに両者の〝接触〟は一通り済んでいる模様で、今後、卒FIT買取りプランと蓄電設備を組み合わせた複合提案は増えてくるだろう。

電力会社や蓄電池関連企業らが競争し、各社が凌ぎを削れば、住宅用太陽光発電オーナーへのサービスの質は向上するはず。今後の取り組みに期待したい。

NTTスマイルエナジーとパナソニックが共同で行った卒FIT買取りなどに関する記者会見の様子

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