第2回長期脱炭素電源オークション、蓄電池1.3GW強落札
落札率は20%に
6時間未満の落札ライン、kW1.2万~1.3万円か
今回のオークションでは27件の蓄電所開発案件が落札した。SPC(特別目的会社)や聞きなれない社名なども多いが、『スター1号』など『スター』から始まるSPC5件は台・泓德能源科技(HDRE)が、それ以外の11件のSPCにはしろくま電力が関与した模様で、CATLらが出資するCHCジャパン系の企業も複数案件落札したようだ。
個別案件の落札価格は公表されていないが、3時間以上6時間未満の蓄電池の場合、kWあたり1.2万~1.3万円が落札ラインだったとみられる。事情に詳しい関係者は、「応札後の監視期間中に連絡が来たものの、最終的に落札できなかった案件もあった」と明かす。
落札価格が前回の2万円台中盤から大きく下落したのには、事業者らの〝創意工夫〟があった。たとえば、オークションの制度適用期間は〝原則〟20年だが、それより長期の適用期間を希望できる点を活かしたり、27年度以降の制度適用期間を迎える前に稼働させて市場取引による収益を織り込んだりと、事業者らは将来の価格低減を織り込みつつ、募集要項を読み込んで工夫を凝らしたようだ。