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大和リース 環境配慮型施設の販売を開始

商業施設を開発する大和リース(大阪市、北哲弥社長)は2022年11月1日、断熱性の高い小規模な商業施設を発売した。事務所や店舗として利用する法人向けにゼネコンや工務店を通じて販売する。発売初年度は売上高50億円を目指す。

同社は、施設内の断熱性能を高めつつ、屋根上に太陽光パネルの設置スペースを確保。省エネルギー設備などを導入すれば、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)にすることも可能だという。

施設は、軽量鉄骨筋交い構造で、幅約18m、奥行き約9m、高さ約4.5~6.7m。延べ床面積は屋外を除き167㎡程度だから、原則1社の入居を想定して設計されている。

同社は、外壁にスギ材を用いて意匠性を高めたほか、自然光が入るように連窓を設置。建物のエネルギー消費量を抑えるため、別注で断熱窓の設置を受けつける。また、形状の異なる屋根材と外壁材をそれぞれ3種類ずつ用意し、計9種類の商業施設を商品化した。

価格帯は1坪あたり税抜38.5万円~83.9万円となる見込み。ただし内装工事費や設備工事費は含まない。

同社規格建築事業部事業推進部の岩田務次長は、「顧客の要望に応えるため、9つの商品を用意した。環境配慮の演出も兼ねて木材を使った」と語る。

一方、同社本社設計推進部企画デザイン課の竹重敬典担当課長は、「一般的な電力消費であれば、太陽光パネルを搭載するだけで、『ニアリーZEB』になる」とし、「ZEBの実現に向け、太陽光発電設備や省エネ設備を提案していく」と語る。

商品名は『ダイワステップF』。同社は17年にZEBの実現を支援する『ZEBプランナー』に登録、22年5月末までに累計86件のZEBを施工した。

同社が開発した環境配慮型施設『ダイワステップF』のイメージ図

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