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産総研、太陽光発電研究センター廃止

2020年3月末、国立研究開発法人である産業技術総合研究所の太陽光発電研究センターが廃止された。個々の研究チームは再生可能エネルギー研究センターや省エネルギー研究部門、1月に設立されたゼロエミッション国際共同研究センターに移管され、太陽光発電技術の研究開発を継続していく。

同センターは産総研内の太陽光発電に関連した研究を行う複数のグループや研究者を集約し、04年4月に設立。二度の再編を経ても、16年間にわたって太陽光発電に関する研究開発を進めてきた。

産総研によると、「再エネの重要性は益々大きくなっており、太陽光発電に関する研究開発の手を緩めてはいけない」としたうえで、「太陽光発電技術に関する研究体制を再構築したうえで継続的に研究に取り組むことが適切と判断し、組織改編を行った」としている。

太陽光パネルやパワーコンディショナといった太陽光関連機器では、国内メーカーの苦戦が目立つ。しかも太陽光発電は単体よりも、蓄電池やEMS(エネルギー・マネジメント・システム)、EV(電気自動車)などとの連携が求められ、太陽光発電に特化した研究拠点の廃止は時代の流れなのだろう。とはいえ、単独での研究開発から視野を広げることで新技術の開発につながるかもしれない。〝発展的解消〟となることに期待したい。

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