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アイ・グリッド、太陽光カーポートPPA開始へ

大規模駐車場向け

法人向けオンサイトPPA(電力売買契約)大手のアイ・グリッド・ソリューションズ(東京都千代田区、秋田智一社長)は2024年10月30日、太陽光パネル搭載カーポートを用いたPPAサービスを開始すると発表した。駐車台数が200台以上の大規模駐車場向けに提供していく構えだ。

同社は、駐車しやすい後方支持タイプのカーポートを採用し、垂直積雪量50cm以下、基準風速36m/秒以下の地域で提案していく。現在まで太陽光カーポートを用いたオンサイトPPAの実績はなかったが、16年に福島県いわき市で完工した約2.1MWの自家消費用の太陽光カーポートの設計・施工を請け負った経験があった。

同社事業戦略部の柳田勇真マネージャーは、「太陽光カーポートは、経済性や仕様、実績を勘案して10社以上のなかから2社の製品を選んだ。建物の耐荷重制約で屋根上に太陽光パネルを設置できない場合や屋根上太陽光の次の脱炭素化の手段として太陽光カーポートを提案していく」と話す。

カーポートPPAは、屋根上PPAと比べて、PPA単価が2倍前後割高になることもあるようだが、柳田マネージャーは、「中長期の脱炭素目標の実現に向け、屋根上太陽光だけでは必要な再生可能エネルギー電力を賄えないケースが多いので、太陽光カーポートは有効な選択肢だ」と語る。

同社グループは、かねてより法人の建物屋根で太陽光発電のオンサイトPPAを展開し、24年9月には太陽光発電設備の累計導入数が1000施設約240MWを超え、国内最大規模の実績を誇る。24年6月末にはオンサイトPPA子会社のVPPジャパンを吸収合併した。

アイ・グリッド・ソリューションズが提供を始めた太陽光カーポートPPAサービス『R.E.A.L. Solar Carport』の設置イメージ

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