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アイ・グリッド、オンサイトPPAの余剰電力活用新サービス開始

オンサイトPPA(電力売買契約)国内最大手で電力小売りも手掛けるアイ・グリッド・ソリューションズ(東京都港区、秋田智一社長)は2025年7月9日、オンサイトPPA事業の余剰電力などを活用した時間帯別電力料金プランの提供を始めると発表した。オンサイトPPAを導入できない顧客にも再生可能エネルギー電力を供給していく。

同社が新たに始めた時間帯別電力料金プランは、日中の電力供給にオンサイトPPA事業などで生み出された太陽光発電の余剰電力を充当するというもの。具体的には、9時から15時までの間、電源と紐づけた環境価値付き再エネ電力を供給しつつ、残りの時間帯は通常の電力を供給する。

契約期間は20年で、日中とそれ以外の時間帯で異なる電力料金単価となる。日中以外の電力供給時には非化石証書の付与も可能だ。

同社はオンサイトPPAの開発実績が25年7月7日時点で1226施設300MWに到達。そのうち、305施設で余剰電力が発生しており、容量換算では58MWに及ぶ。今回の新サービスでは、その自社案件で余った再エネ電力を使いつつ、それ以外の屋根上設置案件から調達した余剰電力も活用する。

新サービスでは太陽光パネルが設置可能な屋根や駐車場などを持たない企業でも最短2ヵ月で再エネ電力を調達できるほか、同社執行役員エナジートレーディング部の那須智仁部長は、「消費場所と同じ地域内の電源を使いたいという要望にもできる限り対応したい」と語る。

アイ・グリッド・ソリューションズは7月9日に記者発表会を開催した。同社の秋田智一社長(右)と執行役員エナジートレーディング部の那須智仁部長が新サービスの概要などを説明した

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