NPC、封止材除去装置発売へ
廃棄パネル中間処理用
太陽パネル製造装置メーカーのエヌ・ピー・シー(=NPC)はこのほど、廃棄パネルのカバーガラスから封止材を除去する中間処理用の装置を開発した。2025年9月1日に発売する予定だ。
カバーガラスに付いた封止材(EVA)を取り除く工程は、手作業で効率化を進めにくいとされる。また、一部封止材が残った状態で廃ガラスがリサイクル(再資源化)業者に供給されることもあって、専用の装置を求める声があったようだ。
そこでNPCは、特殊なブラシでガラスを割らずに封止材を取り除く新たな装置を開発した。自動化で処理効率を高めつつ、不純物のない廃ガラスの供給に寄与する構えだ。
同社はこれまで、廃棄パネル中間処理用の装置として、太陽光パネルのアルミフレームとジャンクションボックスを分離する装置と、ホットナイフ分離法でカバーガラスを分離するガラス分離装置を販売してきた。今回の封止材除去装置は、ガラス分離装置の後工程で使う装置として中間処理用の製品群に加える。太陽光パネルの廃棄量がピークを迎える前までにガラス分離装置と併せて200セットの販売を目指す。
同社装置関連事業部の土居大亮営業部部長は、「中間処理業者や産業廃棄物処理業者、廃棄パネルの中間処理業に参入するEPC(設計・調達・建設)企業などに販売したい」と意欲的だ。今回の装置の処理能力は、ガラス分離装置と同じ廃棄パネル1枚当たり60秒。製品名は『EVA スクレーパー』。