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レジル、集合住宅でEVカーシェアの実証開始

カーシェア型のEVを使用して実証実験する(左)EVを「走る蓄電池」として活用する

電力小売りのレジルは、集合住宅におけるEV(電気自動車)カーシェアリングの実証事業を2025年10月1日より開始した。横浜市の集合住宅でEVの需要や稼働状況のデータを収集し、都市部の防災機能の強化に役立てる。

実証事業を開始するにあたり、レジルは停電時にEVからマンションの給水ポンプへ自動的に給電できることを確認した。日産リーフ2台を居住者専用のカーシェア用EVとして導入し、日常利用しつつEVの蓄電池で防災機能の強化に繋げる。実証事業では系統電力を使うが、今後は太陽光発電設備を導入するなどして再生可能エネルギーも活用する。

レジルはレクシヴと協業して1年間運用する。レジルはEVカーシェアのサービスを提供し、レクシヴはEVや充放電機器を調達し、設置してエネルギー管理システムを構築した。

横浜市では、全世帯の6割が集合住宅に居住しており、家庭の二酸化炭素排出量が全国平均より多い。そこでレジルは集合住宅における再エネの活用を後押しするため、24年10月に市と連携協定を締結した。

同社はすでに市内の集合住宅に非化石証書などを活用した高圧一括受電の再エネ電力を供給しており、今回はEVカーシェアの実用性を検証する。今後は太陽光発電の電力を活用した取り組みも行う構えだ。

同社分散型エネルギー事業本部技術設計グループ東日本技術チームの上野幸太朗マネージャーは、「再エネ由来の電力を活かした取り組みを強化していく。マンションに限らず、脱炭素化に取り組む自治体にも提案していく」と語る。

横浜市内の分譲マンションでの運用実証の様子

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