大容量蓄電池「e-Pocket(イーポケット)」搭載の『進・スマートハイム』が1,000棟を突破!

2012.09.10

積水化学工業

 積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:高下貞二)は今年4月28日に、大容量の太陽光発電システム(以下PV)、コンサルティング型ホームエネルギーマネジメントシステム(以下HEMS)「スマートハイム・ナビ」、定置型大容量リチウムイオン蓄電池「e-Pocket(イーポケット)」の3点セットを搭載した『進・スマートハイム』を発売しましたが、販売開始後約4ヵ月でその受注棟数が1,000棟※1に到達しました。

 『進・スマートハイム』は、大容量PV+スマートハイム・ナビ+定置型大容量リチウムイオン蓄電池「e-Pocket」のセットが3点連携することでの有効性について、昨年10月より実証実験を実施し、光熱費の削減のほか、使用電力の年間自給率61%も可能であることを確認しました。さらに停電時の電力の使用はもちろん、電力使用のピークカット・ピークシフトも無理せず実現可能となっています。

 今回『進・スマートハイム』をご契約いただいたお客様からは、「住むことで、エネルギー問題に貢献できそう」、「省エネ・節電をしながら快適に暮らせそう」、「停電時でも電力が確保できるので安心」といった声を多く頂いております。

 一方、「e-Pocket」の系統連系申請について、各電力会社との協議や申請方法の確立など、業界に先駆けて取り組んできました。当社はそうした課題を一つひとつ克服し、1,000棟の受注を実現しました。
当社は2011年12月31日時点で累計105,885棟のPV搭載住宅を供給しています。それを受け今年2月3日に「ソーラー住宅建設棟数№1」としてギネス世界記録™に認定されたPV住宅のトップメーカーです。今後はPVと同様にHEMS・蓄電池の搭載など、スマートハウスでもトップメーカーとなるべく邁進する考えです。

※1 蓄電池の受注は一部予約であり、事前手続きが完了後に契約する予定分を含みます


 「e-Pocket(イーポケット)」搭載「進・スマートハイム」1,000棟突破のポイント


1.大容量PV+HEMS+蓄電池の3点をセットが奏功

『進・スマートハイム』は、高性能躯体に大容量PVとHEMS「スマートハイム・ナビ」、定置型大容量リチウムイオン蓄電池「e-Pocket」(5.53kWhと7.2kWhの2タイプ)」を標準搭載し、電力網に系統連系します。蓄電池には、グリーンモード(自立優先モード)、経済モード、非常運転モード(停電時モード)の3つのモードを搭載し、電力に対するお客様の様々なニーズにお応えできることが評価されました。

2.平均年間光熱費約32万円削減を訴求

お客様毎に、予めPVの発電量や光熱費などに関するシミュレーションを実施しています。代表プランでのシミュレーションによる平均年間光熱費は、一般的な住宅に比べ324,000円削減することが可能となります。これにより、お建て頂いた後の光熱費削減効果を強力に訴求しました。

3.省エネ・節電、経済性、快適性に高評価

『進・スマートハイム』は高い躯体性能をベースに、快適エアリーなど住み心地を考慮した最新の設備機器を導入しています。また、スマートハイム・ナビは電力の消費と発電状況、蓄電池の充放電量などの情報を蓄積・管理・分析し、お客様毎の住まい方に適したコンサルティングを行うサービスを追加することで、使いやすさを充実させました。お客様は、これらの利点を展示場や工場見学、完成住宅の見学会などで確認していただくことが可能です。省エネや節電、経済性、安心性、さらには快適性などの点で高く評価されました。


■ 「進・スマートハイム」1,000棟突破の背景

東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所の事故発生以降、我が国のエネルギーに関わる状況は大きく変わりました。政府による将来のエネルギー政策に関する国民への意見聴取会が行われるなど、再生可能エネルギーも含めた我が国のエネルギー政策のあり方が模索される一方、国を挙げた省エネ・節電の動きも活発化しています。例えば、太陽光や風力、水力、地熱などの「再生可能エネルギー」の利用拡大や、エネルギー自給率の向上、CO2排出量の大幅削減を目指した、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が7月からスタートしたことなどがあげられます。

また、政府や自治体においては、PVはもちろん、HEMSや家庭用蓄電池の設置に対して補助金制度を設けるなど、省エネ・節電に貢献する住宅の普及を促しています。一方、電気料金の値上がりといった背景もあり、各家庭における省エネ・節電の取り組み、光熱費削減のニーズも高まっています。中でも蓄電池については、最大需要時の電力をピークカットするアイテムとして、さらには災害時の電源確保に貢献することから、今後の普及が強く期待されています。

これまで蓄電池の搭載には高額な設置費用がかかること、申請には様々な手続きが必要であることから普及に時間がかかっていました。当社では、独自のモニター制度によりお客様の蓄電池設置費用の軽減を図る一方、系統連系申請について、各電力会社との協議や申請方法の確立など、業界に先駆けて取り組んできました。

その中、7月には蓄電池システムの安全基準(S-認証)を電気安全環境研究所(JET)等の第三者認証機関にて確認し、安全・安心な電気製品として出荷が開始されるなど、普及への環境が整いつつあります。(S-認証を取得した蓄電池システムは、個々の申請により補助金が受けられます。)


■「e-Pocket」搭載「進・スマートハイム」1,000棟突破のポイント

1.大容量PV+HEMS+蓄電池の3点をセットが奏功

『進・スマートハイム』は、高性能躯体に大容量PVとHEMS「スマートハイム・ナビ」、定置型大容量リチウムイオン蓄電池「e-Pocket」(5.53kWhと7.2kWhの2タイプ)」、を標準搭載し、電力網に系統連系します。蓄電池をPVも含む電力網に系統連系することで充電、放電の切り替えなどを自動化しており、お客様に操作上の負担をかけないように配慮しています。停電時には自動的に蓄電池から設定した部屋、コンセントへ電力が供給されるように切り替わります。「e-Pocket」には以下の3つのモードが用意されています。

●グリーンモード
日照時間帯はPVで発電する電力で生活、夜間は蓄電池に貯めたPV余剰電力を使い、足りない分を電力会社から購入するスタイルです。自家発電による自然エネルギー中心の暮らし方が可能なモードです。大容量PVである程エネルギー自給率が高まります。

●経済モード
昼間は大容量ソーラーの電力で生活し、余った分を電力会社に売電します。朝晩は電力料金がお得な前日の深夜のうちに貯めておいた電力を使うスタイルです。単価の安い深夜電力をフルに活用できるという特徴を生かした仕組みで、電力のピークカットの面で社会貢献度が高いモードです。

●非常運転モード
停電時に「e-Pocket」から自動で電力を供給します。日中はPVで発電する電力を使用します。余った電力は「e-Pocket」に充電しておくことで、夜も電力を使用できます。大容量PVである程、日中の天候の影響を低減できます。

HEMS「スマートハイム・ナビ」は、当社とお客様をインターネット上で繋ぎ、測定された住宅内の電力(消費&発電&充放電)情報を自動集約し、データセンターで蓄積・管理します。使用状況や分析結果をパソコンやスマートフォン上に「見える化」し、お客様自らが電力の需給状況や光熱費を詳しく把握でき、快適性と経済性のバランスのとれた、より効率的な省エネ生活が無理せず可能になります。

2.平均年間光熱費約32万円削減を訴求

『進・スマートハイム』の発売にあたっては、これまでの蓄電池の実証実験を基に効果検証解析を行ないました。具体的には、(1)実邸5邸での蓄電池の充放電の挙動把握 (2)年間消費電力量を把握しているHEMSモデル邸50邸での年間電力消費パターンでの蓄電池導入効果の検証 (3)2012年HEMS設置邸約1,000邸の消費電力データを使った蓄電池導入効果の把握(ライフスタイルの違いによる導入効果変動把握)です。その結果、蓄電池(5.53㎾h)を導入し、グリーンモードで稼働させた場合、住宅全体で使う年間エネルギーのうちPVによる自家発電分が33%、蓄電池分が28%、電力会社からの購入分が39%となり、PVと蓄電池を合わせた年間エネルギー自給率61%※2も実現が可能であることを確認しました。

また、経済モードで蓄電池を稼働させた場合、全国平均25,200円/年の光熱費削減効果があること、生活スタイルの違いにより19,800~30,900円/年程度の効果に違いがあることがわかりました。『進・スマートハイム』のモデルプランにて、年間光熱費を試算すると-51,000円となり、一般住宅と比べ年間324,000円の削減※3となります。これらは、「スマートハイム・ナビ」を活用することによる、最適なエネルギーコンサルティングと、大容量PVを搭載できるセキスイハイムならではの結果といえます。

※2 グリーンモード計算条件 2階建て138㎡(エアコン間欠運転)、PV(4.8㎾)、蓄電システム(5.53㎾h)、Q値2.1、エコキュート(従量電灯契約、日中稼働運転)、HEMS導入効果10%削減と想定

※3 経済モード計算条件 2階建て138㎡(エアコン間欠運転)、オール電化、PV(4.8㎾)、蓄電システム(5.53㎾h)、Q値2.1、エコキュート、HEMS導入効果10%削減と想定

3.省エネ・節電、経済性、快適性に高評価

『進・スマートハイム』は高い躯体性能をベースに、「快適エアリー」など住み心地を考慮した最新の設備機器を導入しています。快適エアリーはユニット工法ならではの床下大空間にヒートポンプ式空調と、熱交換式第1種換気システムを併設することで、床下空間も含めた温湿度、空気環境を季節に応じて調節する通年型空気調節システムです。冬は暖気を床下にも吹き出すため、1階全体が「足元からじんわりあったか」、冷房・除湿機能で「夏のさわやか」への要望も実現できます。

さらに、「スマートハイム・ナビ」を活用したコンサルティングサービス「スマートハイムFAN」も用意しました。お客様の生活に即した省エネ生活の方法を具体的な家電製品の使い方(ON・OFF・温度設定・タイマーの設定など)に落とし込んで説明し、それを実践した場合の効果を電気代として提示することで、どの設備機器の使用を工夫すればより省エネで、光熱費を削減できるか等、お客様毎にコンサルティングを実施します。

7月から機能強化した「スマートハイム・ナビ」は蓄電池対応仕様となり、トップ画面に蓄電池の期間別の充電推移等を新たに表示できるようになりました。さらにエネルギー消費の表示についても、消費量の前年比較と売電買電金額の履歴の表示も追加し、総消費量/日・発電量/日・売電量/日・買電量/日の年間のベスト5(最大・最少)等がわかるようになりました。新たな「見える化」機能強化により省エネを促進します。

また、蓄電池に関するコンサルティングも新たに今秋より追加致します。蓄電池「e-Pocket」には「経済モード」「グリーンモード」「非常運転モード」の3つのモードがありますが、それぞれについての適切な使い方をコンサルティングします。

さらに、PVの適正な発電と蓄電池の経年劣化など、設備の状態をクラウドサービスを通じて診断する、「見守りサービス」をスタートしました。『スマートハイム・ナビ』を通じてセキスイハイムがPVと蓄電池の状態を常時チェックし、異常があればお客様にお知らせします。このようなサービス面の充実もお客様から高い評価を得ているポイントといえそうです.