[特別対談 第7回]パネルメーカーの将来

2016.10.01

PVeyePR

 ヨーロッパ・ソーラー・イノベーションの土肥宏吉社長とキーパーソンの特別対談。今回は太陽電池世界大手ジンコソーラーの日本法人を率いる淺野晃弘社長とパネルメーカーの将来について語り合った。

土肥氏●貴社は原料から一貫生産する結晶シリコン系のパネルメーカーのなかで最も勢いがあり、業界内でも実力№1との声もあります。高品質なパネルを適正価格で販売できる量産技術を磨きながら、先駆けてPID対策を進め、高出力化への開発スピードも早いので、マーケティング部門と開発部隊が上手く連携されているのでしょうね。

淺野氏●当社はグローバルで競争していますが、設立から漸く10年目を迎えた若い会社です。各セクションの責任者は皆若く勢いがあります。
 今期の第1四半期と第2四半期は、世界でトップレベルの出荷を達成しましたが、これは、シリコンの引き上げから始め、一気にパネル製販に展開し、そして中国と米国という主戦場を押さえられたことが勝因だと思っています。

土肥氏●貴社は、日本への進出がグローバル企業のなかで最後発だったので、色々とご苦労もあったのではないでしょうか。

淺野氏●メガソーラー向けに展開しましたので、とくにバンカビリティ(融資適格性)とブランディングには力を入れました。販売会社さんのお力添えをいただき、昨年は300MW程度、日本でパネルを販売することができました。今年は日本の市場が30%ほど縮小すると言われていますが、当社は昨年を上回る出荷を目指しています。

土肥氏●パネルメーカーさんに対しては、どのメーカーが新技術をいち早く開発
して量産レベルに反映されるのか、興味があります。日本のメーカーさんもまだまだ発展を遂げられるでしょうし、中国のメーカーさんも非常に勢いがありますから、今後は東アジアが開発競争の主戦場になるかもしれません。

淺野氏●太陽光パネルは、結晶系と薄膜系のほかに今後は新技術も出てくるでしょうが、最終的にどれかひとつだけが残るというよりは、特性が異なる複数のタイプが共存し、設置場所や条件に合った形で導入されるようになると思います。我々結晶系メーカーは、今のパーク(PERC)技術をベースに高効率化を追求しますが、同時にもう一段上の技術開発にも挑戦していく必要があると思います。

2020年導入規模3GWに縮小か

土肥氏●2020年以降、日本市場は3GW程度に縮小すると思います。一方でコスト低減が進み、グローバルコストはMWあたり8000万円まで下がるという試算もあるので、日本市場が世界標準に収斂すると仮定すると、市場規模は9GWが3GWへ3分の1になると見るよりは、2.5兆円市場が2400億円市場へ10分の1に縮小すると捉えるべきでしょう。
 つまり企業の淘汰が起こり、恐らくパネル、PCS(パワーコンディショナ)、EPC(設計・調達・建設)、O&M(管理・保守)の各分野で、グローバルプレイヤーしか生き残れない時代になると思います。
 ですから日本のメーカーさんには日本で事業を継続するためにも世界で活躍してほしいですし、日本に進出されている貴社のようなグローバルメーカーさんには日本市場が縮小しても撤退せずにサービスを提供し続けてほしいですね。

淺野氏●私も同じ意見ですが、日本市場だけを見ますと、元の健全な形に戻るのだろうという認識です。
 2025年、つまり10年先の日本市場が3〜4GWになるとすれば、そのうち半分は住宅用でしょうが、もう半分は500kW以下の工場屋根などに設置する産業用が中心になるでしょう。日本の地形上、地上設置のメガソーラーは非常に限られてしまうと思います。
 では、パネルメーカーは今後どう事業を展開していくべきか。世界市場は今後も成長しますから、当社はまだまだ戦っていけるのですが、日本にフォーカスすると、先ほど申し上げたとおり、太陽光パネルは適材適所に導入されるようになるので、その動向を見極めながら戦略を立てるべきだと思います。同時に、技術は日進月歩で進化しますから単結晶パーク技術の次の手を準備しておかなければならないでしょうね。日本市場が今後シュリンクしても、我々は継続的にパネルを販売していきます。

土肥氏●FITが始まる前、住宅用補助金が一時停止し、市場が縮小した時期がありました。その後FITが始動してマーケットは急拡大したものの、買取り価格が下がり、再び市場が縮小に転じているのですが、今回は補助金停止の頃とは大きく違います。太陽光発電産業は、すでに補助がなくても独り立ちできる段階まで成長しているのです。これは日本に限ったことではなく他の国も同じです。
 そしてこの数年間で太陽光発電は国民に認知され、身近なものになりました。太陽光発電の利点を一から説明して販売しなければならなかった頃と比べると環境は大きく変わったのです。
 今後はパネルメーカーさんを始め、PCSメーカーさん、EPC企業さん、O&M会社さんなど、各領域のプロが力を合わせて市場を切り拓いていくときではないでしょうか。

2022.07.27

PVeye

ヤマガタデザイン、山形県内でPPA展開 教育分野に資金還元

街づくり会社のヤマガタデザイン(山形県鶴岡市、山中大介社長)は2022年7月、太陽光発電のEPC企業、FD(愛知県刈谷市、鈴木政司社長)と、冠婚葬祭業のジョインの施設に太陽光発電設備を設置した。第1号続きを読む

2022.04.08

PVeye

伊藤忠商事、米国に再エネ開発会社設立

 伊藤忠商事は2022年3月24日、米国で再生可能エネルギー発電所開発会社を設立したと発表した。再エネ発電所の開発に特化する事業会社を立ち上げ、効率的な開発と収益の拡大を狙う。主に太陽光発電所を開発し続きを読む

2022.04.07

PVeye

北海道電力、太陽光ゼロ円設置開始 新築住宅向け

 北海道電力は2022年3月1日、新築住宅の所有者が住宅用太陽光発電設備を初期の負担なく設置できるサービスを開始した。顧客とリース契約を結び、毎月定額の料金を徴収する。
 同社は、今回の続きを読む

2022.03.08

PVeye

セイコーエプソン、富士見事業所に太陽光導入 SMFLみらいとPPA

 プリンター製造のセイコーエプソン(小川恭範社長)は2022年2月15日、長野県富士見町内の事業所に太陽光発電設備を導入した。三井住友ファイナンス&リース子会社のSMFLみらいパートナーズとPPA(電続きを読む

2022.03.07

PVeye

キユーピー、FIT太陽光を実質再エネに 神戸工場にはPPA導入

 食品大手のキユーピー(長南収社長)は2022年2月20日、既設の太陽光発電設備を活用して渋谷本社と研究施設で使用する電力を実質再生可能エネルギー電力に切り替えた。神戸工場にはPPA(電力売買契約)で続きを読む

2022.03.02

PVeye

横浜環境デザイン、PPAで太陽光導入

 太陽光発電設備の販売・施工やO&M(管理・保守)を手掛ける横浜環境デザイン(横浜市、池田真樹社長)は2022年2月7日、マテックス(東京都豊島区、松本浩志社長)の横浜事業所に太陽光発電設備と蓄電設備続きを読む

2022.03.01

PVeye

エムケイジャパン、可搬型蓄電設備発売 蓄電容量2kWh

 中・イーノウの国内総代理店であるエムケイジャパン(東京都荒川区、林軍社長)は2022年2月2日、電子商取引サイトでイーノウ製の可搬型蓄電設備を発売した。従来品より価格を抑え、民生用の非常用電源として続きを読む

2022.02.28

PVeye

シン・エナジー、リコー子会社にPPAで太陽光カーポート導入

 新電力会社のシン・エナジー(兵庫県神戸市、乾正博社長)は2022年2月16日、リコー(山下良則社長)の100%子会社、リコーインダストリー(神奈川県厚木市、戸倉正社長)に太陽光パネルを搭載したカーポ続きを読む

2022.02.17

PVeye

グッドオンルーフス、アフリカに太陽光無償提供 国連開発計画と提携

 アフリカで電化事業を手掛ける一般社団法人グッドオンルーフス(東京都千代田区、草賀純男代表理事)は2022年1月21日、国連開発計画のブルキナファソ事務所(マチュー・シオヴェラ代表)と契約を結び、太陽続きを読む

2022.02.12

PVeye

西海市、日産自らと脱炭素化で協定締結

長崎県西海市は2022年1月28日、日産自動車(内田誠社長)ら9社と市内の脱炭素化に向け、連携協定を締結した。電気自動車や再生可能エネルギーを普及させ、脱炭素化を進めつつ、災害に強い町づくりを目指す。続きを読む