PCSで電力インフラを支える 世界トップSMAのソリューション

2016.07.05

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 無制限抑制対策と長期安定発電、そして自家消費利用。太陽光発電に課せられた新たな課題に、世界トップのSMAがPCS(パワーコンディショナ)でソリューションを打ち出した。

 「当社はPCSで電力インフラを支えていきます」。
 SMAジャパンの今津武士社長は確固とした決意を固めてこう発言した。すなわち、太陽光発電所は電力供給を担う、重要なインフラで、PCSは発電所の中核設備。ゆえに、PCSメーカーは、社会的使命を背負って事業にあたるべきであり、SMAにはその重責を果たす覚悟と自信があるとの表明だ。
 ただ、今津社長が敢えてこう強調したのは、日本の太陽光業界に新たな課題が浮上したからであろう。
 FITの導入を契機に太陽光発電所の建設が加速し、確かにコスト低減と導入拡大という当初の課題は実現しつつある。しかし、昨年から無制限抑制の影響で新規開発が減速した。その一方で稼動済みの発電所では不具合が多発し、長期安定稼働への対策が講じられている。あるいは、自家消費利用をどのように推進していくべきか、具体的な商品はまだ登場していない。
 むろん、これらの課題は容易に解決できるものではないが、SMAは30年以上にわたって世界各地へPCSを拡販してきた。そこで培った知見とノウハウ、そして無限の可能性を秘めるPCSの機能をもってすれば、解決の糸口は提示できると考え、ソリューションを打ち出しているのだ。
 たとえば無制限抑制。太陽光電力が大量に系統に流れると、電力の安定供給に支障をきたすとして、太陽光発電所の出力を電力会社が無制限・無補償に抑制できるという経産省が策定した〝指定ルール〞だ。
 出力抑制が発動されると、発電事業者は売電機会を失うため、それが無制限に実施されれば、当然事業は成り立たない。リスクを最大に見積もれば、事業化は難しく、事実、指定ルール下の電力地域では、新規開発が停滞している。
 だが、PCSに、遠隔から常時出力を制御できる機能を持たせ、出力抑制を必要最低限にとどめることができれば、売電損失は軽減できる。実行するには、PCS本体に出力を自動制御する機能が備わっていることと、外部信号を受け取ってPCS本体に制御指令を送る媒体が必要になるが、SMAのPCSにはそれらの機能が当初から備わっていた。
 自動制御機能は全機種に搭載されており、外部信号による制御機能も専用のインターフェースの後付けや制御モジュールをPCSに組み込めば済む。75台のPCSを一括制御できる『クラスターコントローラー』を活用すれば、中小型機を多数台設置した発電所の制御も容易に実施できるのだ。
 今後気象データと繋がれば、あるいは天候から太陽光発電の発電量を予測し、外部から操作しなくともPCSが自動で出力を制御するようになるかもしれない。実現すれば、無制限抑制問題が解決に向かうはずだ。

長寿命とアフターで長期稼働を実現

 長期安定発電の課題に対しても、SMAのPCSは重要な役目を担う。
 そもそも、PCSには発電に関する多くのデータが集積されており、それらを分析すれば、発電所の不具合から故障の原因まで究明できる。PCSがO&M(管理・保守)において最も重要な設備である所以だ。
 それだけに、PCSが故障してしまっては元も子もない。だからこそ、PCSの長期稼働は重要で、SMAの製品が選ばれているのだろう。SMAのPCSは、世界最高水準の高効率電力変換技術と独自の冷却システムで故障の原因となる熱を放出する仕組みを備えている。設計寿命は20年を誇り、耐用年数10年の国産PCSとは一線を画する製品なのだ。今津社長は、自社の強みをこう語る。
 「太陽光発電所が電力インフラとして認められるには、長期間安定して稼働し続けなければなりません。過酷な耐久試験をクリアした当社のPCSはそれを実現する製品です。ただし、工業製品である以上、メンテフリーではありませんから、充実したアフターサービス体制を築き、長期安定稼働を担保しているのです」。
 一方、太陽光発電システムの自家消費利用について、SMAジャパンは蓄電池対応の新製品、『サニーボーイ・ストレイジ』を2017年年初にも発売する。蓄電池とPCSをセットで販売する国内のPCSメーカーとは異なり、SMAはあらゆる蓄電池と連携する万能型PCSを日本で売り出す考えである。
 今津社長は、「将来どの蓄電池が主流になるか分からないので、当社はあらゆる蓄電池と繋がるPCSを製品化し、世界各地で販売してきました」とし、「ドイツの頑固なものづくりを繊細な日本のサポートでお届けます」と締め括った。
 SMAの独走態勢はまだまだ続きそうだ。

SMAジャパン株式会社
東京都港区芝3-23-1セレスティン芝三井ビル8階
E-mail:info@SMA-Japan.com
HP:http://www.sma-japan.com

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