Looop、新商品続々投入 低圧からメガまで全方位へ展開

2013.09.30

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 太陽光発電のEPC(設計・調達・建設)事業で躍進するループ(東京都文京区、中村創一郎社長)が新商品を続々発表した。今年5月にはメガソーラー用の発電設備、『みんなで作ろう!メガソーラーキット』を発売。10月にはモジュール出力を72kWまで高めた低圧用の太陽光発電システム、『MY発電所キット72』を売り出す。品揃えを拡充して提案力を高め、新しい顧客層を取り込む狙いだ。

 「『メガソーラーキット』の販売を開始してから4ヵ月経過しましたが、想像以上の売れ行きです」。
 中村社長は安堵の表情を浮かべながら近況を語った。同社は、簡易に設置できる出力50kW未満の太陽光発電システム、『MY発電所キット』でヒットを飛ばし、発電所のキット化というスキームをメガソーラー建設に持ち込んだが、一抹の不安もないわけではなかった。メガソーラーは低圧線接続の出力50kW未満とは異なり、系統連系やファイナンスなど容易にはいかない。
 だがすでに5件完工し、建設中のものが6件。受注は20件を優に超えている。なぜ売れているのか。
 ひとつはループのEPCサービスにあるようだ。「みんなで作ろう!」とは、容易に建設できるという比喩であり、実際はループがEPCサービスを含めて発電事業者に細やかなサポートを行なっている。中村社長は内実をこう述べた。
 「メガソーラーをご自身で作られる方もいらっしゃいますが、実際はファイナンスなどに悩まれている方が多い。そのような方にはしっかりとサポートさせていただいておりますので、他のEPCさんで実現できなかった案件が持ち込まれる場合もあります」。
 ではなぜループは実現性の薄いプロジェクトを案件化できるのか。最大の理由はコスト競争力にある。
 必要部材一式を取り揃えた『メガソーラーキット』の価格は1億9800万円(税別)。工事費と配送費はこれに含まれないが、メガソーラーの建設費は1MWあたり2.5億~3億円が相場であるから格段に安い。ループに依頼すれば工事費込みで初期投資を20~30%抑えられる。発電事業者にとって資金調達が有利に運ぶのはいうまでもない。
 「この商品は、単に部材費が安いというだけでなく、施工性に優れ、納期を大幅に短縮できます。ご要望に応じて、当社は設計から電力会社との系統連系や施工、O&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)までトータルサポートいたしますが、これらのサービスも低価格でご提供しています」(中村社長)。

新商品、『MY発電所キット72』の魅力

 そのループがここに来て新たに商品化したのが、『MY発電所キット72』である。これまで販売してきた出力50kW未満のシステム、『MY発電所キット』の発展形だ。
 PCS(パワーコンディショナ)の出力は9.9kW×5台の49・5kW。従来品と同様の低圧システムであるが、モジュール出力を従来の50kW未満から72kWへ高めた。これにより従来品と比べて年間発電量は約1.4倍に増える。
 モジュール出力とPCS出力が同じ場合、太陽光発電設備は、朝夕などの日照量の少ない時間帯はモジュール出力がPCS出力の上限値を下回る。そこで同社は、モジュールの最大出力をPCS出力の上限値よりも高くすることで、より多く発電し、売電収入が増すシステムを開発した。
 「モジュール出力かPCS出力かどちらか小さい方が、その発電所の出力となるので、今回の新商品も低圧システムに変わりはない。重要なのは、カンカン照りの日のピークカット。モジュールの最大出力を高めると、当然PCSの上限値を超えた分の発電量は無駄になる。この無駄とモジュール出力を高めることによって得られる売電量の増加分を勘案して、最もコストパフォーマンスの優れたシステムに仕上げたのです」。
 同社はモジュール出力72kWの『MY発電所キット72』に加え、同60kWの『MY発電所キット60』を発売。設置場所の日照量に応じて選択できるようにした。
価格は、『MY発電所キット72』が1250万円(税別)でkW単価は17・4万円。『MY発電所キット60』が1150万円(税別)でkW単価は19・1万円である。
 商品開発のコンセプトについて中村社長は、「発電事業者さんの売電収入をいかに高めるかというのがひとつ。もうひとつが田淵電機製PCSの有効活用でした。田淵電機製PCSには、モジュールの影や汚れによる発電量低下の影響を最小限にとどめるマルチストリング技術が搭載されています。これをフル活用してパフォーマンスの優れたシステムを開発したのです」と語る。
 ループは、『MY発電所キット』の販売を軸に中小規模の案件からメガソーラーまで業容を拡大させている。業績は急速に伸びており、創業3期目に当たる今期(13年4月~14年3月)の売上高は、対前期2.5倍増の50億円を見込んでいる。

株式会社Looop
〒113-0033 東京都文京区本郷4-1-4 常和本郷ビル8F
TEL:03-5802-6210 FAX:03-5802-6176
HP:http://looop.co.jp/

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