高度化への飽くなき追求!afterFITのドローン戦略

ドローンをO&Mの標準メニューに

同社はO&Mにおいて、ドローン点検をオプションではなく、標準メニューに組み入れている。

具体的なドローン活用法についてだが、ドローンに可視光カメラに加えて、赤外線カメラを搭載することで目には見えないパネルの異常を見つける。パネル自体に異常があればメーカー保証を受けられるため、事業者側にとってメリットがある。

ドローンで撮影した2枚の画像データを比較。赤外線カメラの画像だけでは分からない要因まで特定できる。赤外線カメラの画像(右)で異常箇所を、可視光カメラの画像(左)で異常原因を特定する

ドローンを使わずとも地上で人が撮影することもできるが、角度の正確さが求められ、人の手であればブレが生じかねない。しかし、ドローンを活用すれば、正確な角度で撮影できる。

O&Mにドローンを利用する企業が増えているが、外注していたり、自社保有している場合でも機体数が少ない場合もある。例えば機体を東京から関西の現場に移動する場合、エンジニアの交通費に加えて、天候不良時には待機費用もかかることなどから、ドローン点検だけで1MWあたり100万円ほどかかることも少なくない。

だが、同社は全国18支店すべてにドローンを配備し、最寄り支店から現地に向かうことで、交通費や待機コストを抑えている。主任技術者も社内に在籍させており、1MWあたりのO&M費用を主任技術者による法定点検込みで120万円〜と、業界でも高い競争力を実現しているのだ。