限られた面積でも多くの発電量をもたらす

トリナの小型高出力パネル

自家消費用の太陽光発電設備でトリナの太陽光パネルが使われている。酒造会社がこのほど設置した太陽光パネルもトリナ製だった。なぜトリナ製品が人気なのか。

兵庫県神戸市にある白鶴酒造の酒蔵屋上に設置された完全自家消費用太陽光発電設備。酒造りに必要な電力の5〜7%程を太陽光電力で賄う

自家消費用の太陽光発電設備を導入する企業の多くは工場や社屋の屋根に太陽光パネルを置くが、屋根の上には、空調設備の室外機や配水管の通気パイプなどがあるうえ、手すりや看板の影まで考慮しなければならず、パネルの設置面積は意外と限られる。せっかく設備を導入しても、パネルの出力が少なく、思うような経済効果が得られない場合も想定されるのである。

この状況下、最近、注目が集まっているのが、トリナ・ソーラーの小型・高出力太陽光パネル、『バーテックスS』だ。限られた面積でも、多くの発電量が得られるというのである。

実際、2021年9月、日本酒大手の白鶴酒造が自社の工場に直流出力約150kWの自家消費用の太陽光発電設備を設置したが、その設備にも、トリナのバーテックスSが採用された。白鶴酒造生産本部の松田昌史環境統括室長は、「看板の影の影響から工場の屋根に設置できる太陽光パネルの面積が限られており、また、建物自体の耐震性を考慮してできるだけ軽く高出力のパネルが必要でした」と話す。

その点、トリナは、太陽光パネルの変換効率や出力値で21度も世界記録を樹立、20年以降は半導体最大級の大型シリコンウエハを使用した210㎜角セルを用いた高出力パネルの開発を進めた。自社特許技術のマルチバスバーや、セル間の隙間を狭める高密度接合技術を導入するなどして出力を高め、21年3月には地上設置用のパネルで670Wという超高出力品を開発している。

その同社が屋根上用に同セルを用いて開発したのがバーテックスSだ。サイズを1754㎜×1096㎜、重量を21㎏とし、最大出力を410W、パネル変換効率を21.3%という小型品では業界最高クラスの製品に仕上げ、21年年初に日本で発売した。景観に配慮する利用者の要望を汲み取り、白色バックシート×銀色フレーム、白色バックシート×黒色フレーム、黒色バックシート×黒色フレームという3種を用意。15年の製品保証も付与している。