第8回
住宅用蓄電設備
読者のお悩みにお答えする本連載。今回のテーマは住宅用蓄電設備の販売である。
Q、ハイブリッド型の蓄電設備が主流だが、ハイブリッド型を扱うべきか悩んでいる。
ハイブリッド型蓄電設備の利点は、まず、太陽光発電用と蓄電用PCS(パワーコンディショナ)が一体になったハイブリッドPCSを採用しているため、PCSが1台で済み、設置スペースを減らせる。また、太陽光パネルで発電した電力を直流のまま蓄電池にためることができるので、変換ロスが少なく効率がよい。
さらには、停電時に、単機能型蓄電設備の場合、太陽光発電用PCSが自立運転に切り替わるため太陽光電力を1.5kW程しか使えないが、ハイブリッド型であれば、太陽光電力を蓄電池に充電しながら自家消費できる。ハイブリッドPCSの停電時出力が1.5kWだったとしても、単機能型より太陽光電力を有効活用できる。
したがって、ハイブリッド型は扱うべきだろう。ただ、最近は、停電時に太陽光発電用PCSが自立運転にならずに通常稼働する機能を備えた単機能型もある。とくに、太陽光発電設備をすでに導入済みの住宅にハイブリッド型を追加設置する場合は、太陽光発電設備のメーカー保証が無効になる恐れもあるため、必ずしもハイブリッド型が有益とも限らない。単機能型も扱って、状況や顧客の要望に応じて提案するのが望ましい。
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