「優良事例にインセンティブを与える制度にするべきだ」
ソーラーシェアリング推進連盟 近藤恵代表理事
営農用太陽光の業界団体、ソーラーシェアリング推進連盟は優良事例にインセンティブを与える仕組みの導入を強く求めている。近藤代表が思いを語った。

現在の議論は、営農用太陽光発電の規制強化に主眼が置かれ、優良事例を増やそうという考えがない。確かに、不適切事例の増加は憂慮すべきことだが、品目、生産性、生産者、地域共生という4項目で基準に満たないものを不適切な事例と見做し、一律に排除するというやり方には反対だ。
というのも、まだ営農用太陽光発電は黎明期であり、推奨すべき優良事例はこうだという答えがない。事例の数が少な過ぎるのだ。遮光率30%未満とする方針が示されたが、遮光率30%以上でも優良事例はあるし、むしろ高い遮光率でなければ育たない品目もある。可動式や垂直式など架台も様々あって、気候変動で環境が変わるなか、これが正解だという方法が確立していないのだ。
だから、不適切な案件を排除するために、国が定める基準を絶対条件とするのではなく、必要最低限の要件を示し、優良事例にはインセンティブを与える『総合得点評価制度』にすればいい。総合得点の高い案件には、再許可の要件を緩和するなどのインセンティブを与えれば、優良事例が増えるし、事業内容の透明性が増す。
品目については、汎用性を認めなければ、気候変動の影響による減収をきっかけとした品目の変更や、新しい品目に挑戦して市場を開拓するといった芽を摘んでしまいかねない。
一方で、農山漁村再生可能エネルギー法の活用も議論されているが、負担が伴うことから再エネの導入に向けた協議会の設立には慎重な姿勢を示す自治体が多い。農山漁村再エネ法の活用は広がりを欠いており、営農用太陽光発電の推進につながるかどうかは疑問だ。
営農用太陽光発電の推進は、エネルギー安全保障と食料安全保障の両面で国益に資する取り組みである。関係省庁の枠を超えた横断的な議論を深め、国の方向性を明確に示すべきではないか。





