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ニプロン、EV充電器付き独立型太陽光カーポート発売へ

同社が発売するEV充電器付き独立型太陽光カーポート

電源装置製造のニプロン(兵庫県尼崎市、酒井節雄社長)は2022年夏を目途に太陽光カーポートと蓄電設備、EV(電気自動車)充電器を一体にした製品を発売する。EPC(設置・調達・建設)業者を通して民間企業や自治体の駐車場へ導入していく狙いだ。

同社は、出力20‌kWの急速EV充電器とDC/DCコンバータ、充放電コンバータ、整流器に、常時通信可能なリチウムイオン蓄電池を外部から取り寄せて開発した。太陽光パネルと架台は顧客の要望に応じて提供していく。

PCS(パワーコンディショナ)の代わりにDC/DCコンバータを採用したのは、発電した直流電力をEV充電器にそのまま送電することで交流変換に伴う電力損失を抑えるためである。また同社は、雨天時の発電低下などを想定して整流器を活用し、商用電力も使用できるようにした。

蓄電池には、蓄電容量180kWh、同120kWh、同60‌kWhのものをそれぞれ用意する予定だが、60‌kWhを搭載した駐車台数5台規模の製品を中心に販売する。

同社は20年11月、本社の阪神夢工場で出力32.5kWの太陽光パネルを設置した駐車台数14台のカーポートと蓄電容量126kWhの蓄電設備にEV充電器などを設置して実証実験を行った。今回はその成果を踏まえて製品化し、21年末にも本社工場内で評価試験を行う。その後生産体制を整え、22年夏頃に販売を本格化する予定だ。

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