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日本工営 系統用蓄電所開発へ

英国最大級

建設コンサルタント大手の日本工営(新屋浩明社長)は2021年12月21日、子会社のNKEE(ニッポンコウエイ・エナジー・ヨーロッパ)を通して英国2地域で蓄電所を開発すると発表した。1基あたりの蓄電容量は6万4500kWh、出力は49.5MWで、英国最大級の蓄電所となる見込み。23年春の稼働を目指す。

再生可能エネルギー電源が増えるなか、電力系統の安定化は喫緊の課題だ。英国では充放電で調整可能な系統用蓄電所の需要が高まっており、NKEEはTMEIC(東芝三菱電機産業システム)製の蓄電設備を搭載した蓄電所を英トールゲートとカクストンの2ヵ所で開発する。アグリゲータのベルギー・ユソと協業し、周波数を調整する電力系統安定化サービスを英国の送配電会社、NGESO(ナショナル・グリッド・エレクトリシティ・システム・オペレーター)に提供するほか、容量市場などでの電力取引も行う。

NEEKは、開発やEPC(設計・調達・建設)を手掛け、日本工営は、蓄電設備と連携して電力系統の周波数を規定範囲内に制御する自動制御システムを納入する。今事業ではNKEEが20年に英・RNAと設立したRNKUKインベストメントの傘下に蓄電所を運営する2つの事業目的会社を設立、外部から出資を募り、TMEICや芙蓉総合リース、テスホールディングス、東京センチュリーが参画した。

今後の展望について、NKEEの鈴木雅登CEOは、「欧州で培ったノウハウを活かして国内での発電事業や送配電事業へ展開していきたい」と話す。

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