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TGオクトパスエナジー、電力小売り開始

再エネプラン商品化

TGオクトパスエナジーの中村肇社長(左)と悦喜亮二戦略企画マネージャー

東京ガスと英オクトパスエナジーの合弁会社、TGオクトパスエナジー(東京都中央区、中村肇社長)は2022年1月、電力小売りを始めた。東京電力管内の低圧受電家に実質再生可能エネルギー100%の電力を販売する。順次、営業エリアを拡大していく。

同社は東京ガスの発電バランシンググループに参加して電力を調達する。1月24日に非化石証書を付与する実質再エネ100%電力プラン、『グリーンオクトパス』と、一般の電力プラン、『スタンダードオクトパス』をそれぞれ商品化した。

両プランとも1ヵ月間の基本料金と120kWhまでの従量料金を同単価としたが、121kWh以上の使用料はグリーンオクトパスの方を安く設定した。 

同社の中村肇社長は「脱炭素化の実現に向け、一般の人に再エネを身近に感じてもらいたかった。利益を削ってでも再エネプランを使ってもらうために価格を決めた」と語る。

今後、同社は営業エリアを全国へ拡げるとともに、時間帯別料金プランやEV(電気自動車)利用者にメリットがある新しい電力プランも開発する考えだ。中村社長は「電力代が安くなる時間帯に顧客へその旨を通知するなど、顧客のエネルギーへの関心を高めていきたい」と話す。

さらに、同社は再エネ発電事業者と相対取引で再エネ電力を調達したり、PPA(電力売買契約)で太陽光発電設備を設置したり、太陽光発電所や風力発電所といった再エネ発電所の開発も検討する。

TGオクトパスエナジーは21年2月、英国で310万件超の顧客を持つオクトパスエナジーと東京ガスの共同出資で設立された。11月には試験的に電力小売りサービスを日本で開始。22年2月にはネクストエナジー・アンド・リソースの100%子会社で再エネ電力を提供するグリーナより低圧小売り事業を引き継いだ。

オクトパスエナジーが運営する風力発電所

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