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mmガード 太陽光点検用 AIソフト販売へ

AIを用いて画像解析を行う

AIを用いた設備点検の解析ソフトウェアを開発するmmガード(東京都中央区、鈴木和清社長)は2022年10月にも太陽光パネル点検用の画像解析ソフトを発売する。ドローン(無人航空機)の貸し出しや操縦士の派遣も行う。主にO&M企業に拡販していく構えだ。

新製品は、ドローンに搭載した赤外線カメラや可視光カメラで空撮した太陽光パネルの画像を読み込み、破損などの異常部分をAIで解析するというもの。利用者が対応のパソコンを用いれば、現地で解析できる。同社によると、1MW規模の太陽光発電所の解析時間は72秒で済み、撮影も含めて30分で作業が完了するという。

新製品には、AIが自ら教師データをつくらない教師なしAIを用いた。開発段階で約10万枚の画像が必要な従来の教師ありAIと比較して100万分の1の約1000枚の画像で済むため、新製品を利用する事業者は多量の画像を用意する必要がないという。また他分野の点検にも汎用しやすいため、同社は今後ガス漏れや風力発電設備の解析ソフトも提供する予定だ。

一方、同社は新製品対応のパソコンを約100万円で販売する。1年目の点検料を無償としたが、2年目以降は年間20万円徴収する。また、1日あたり約25万円でドローンの貸し出しと操縦士の派遣も行う。これで2~3MW規模の太陽光発電所の点検が可能になるようだ。

同社の鈴木和清社長は、「パネルリサイクル業者への提供も見込む。発電所単位で太陽光パネルの状態を効率的に確認できる。国外販売も視野に入れる」と話す。

同社は22年1月から新製品を活用したドローン点検の実証実験をウエストホールディングスと行っていた。5月20日には試作版の提供を開始し、8月頃にはウエストHDと業務提携を結び、AIなどに関するコンサルティングも行う予定だ。

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