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金沢工業大学 NTTと直流送電の電力網構築

金沢工業大学は2023年11月2日、NTT子会社のNTTアノードエナジー(東京都港区、岸本照之社長)と小規模電力網(マイクログリッド)の運用を開始したと発表した。電力損失を減らせる直流送電の電力網を構築しており、他地域にも展開したい考えだ。

両者は、石川県野々市市内の『金沢工業大学扇が丘キャンパス』に出力160kWの太陽光パネルと蓄電容量28‌kWhの蓄電設備4台に、遠隔監視装置やV2H(車から住宅への電力供給)設備などを導入。キャンパス内の地下道に1500Ⅴと380Ⅴの自営線をそれぞれ敷設した。

災害時にはキャンパス内の体育館が市の指定避難所となるため、停電時の防災強化も兼ねて設備を導入した。

太陽光発電設備が生み出す再生可能エネルギー電力を直流のまま施設内のLED照明や空調設備、サーバーに供給する。発電設備が生み出す年間17.7万kWhの再エネ電力は施設内で自家消費する。

今回は環境省の補助金を活用した。今後は、二酸化炭素の削減効果や電力損失の低減効果、機器の運用状況などに関してデータを取得しながら検証していく。金沢工業大学が直流送電と交流変換の比較分析を行い、NTTアノードエナジーが設備のEPC(設計・調達・建設)を手掛けた。

金沢工業大学工学部電気電子工学科の泉井良夫教授は、「実証試験ではないが、直流送電の社会実装に向け、データを取得していく」と話す。

NTTアノードエナジースマートエネルギー本部スマートグリッド部の小長野孝之担当部長は、「いずれは、脱炭素先行地域などでも展開したい」と述べた。

キャンパス内の体育館に太陽光発電設備を導入した

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