ESI土肥社長が語る

ドイツ再エネ最前線

再び世界の最先端を行くのか。ドイツの再エネ市場が覚醒しつつある。ドイツの事情に詳しいヨーロッパ・ソーラー・イノベーションの土肥宏吉社長がドイツのトレンドを語った。

ヨーロッパ・ソーラー・イノベーションの土肥宏吉社長

ドイツ市場ではいま、蓄電池の導入が急速に拡大しています。世界各国から蓄電池メーカーがどっと押し寄せ、競争が激化し、蓄電設備の価格が下がっていることも要因のひとつですが、何よりもドイツは電気代が非常に高いのです。太陽光発電設備と蓄電設備を購入して自宅で自家消費する方が遥かに経済的なのです。

もっとも、ドイツでは以前、住宅用の太陽光発電まで全量売電する利用法が基本でしたから、いざ既設の太陽光発電設備で効率よく自家消費しようとすると、蓄電設備を活用する必要があったとも言えます。政府も積極的に蓄電設備の初期導入費を助成する補助金制度を実施したので普及に弾みがつき、いまや住宅用太陽光発電設備の所有者の実に60%以上が蓄電設備を導入していると言われています。