自家消費提案を後押し!

RE100電力が環境価値取引所を開設

RE100電力がこのほど、環境価値の取引所を開設した。自家消費用の太陽光発電設備の所有者が環境価値を販売できる仕組みを構築し、販売会社の自家消費提案を後押しする。

『ゼロカーボン取引所』のイメージ。J-クレジットと非化石証書の売買ができる

脱炭素経営に取り組む企業や高度化法の義務を負う電力小売り会社の間で、J−クレジットや非化石証書などの〝環境価値〟を求める動きが活発だ。ただ、再生可能エネルギーの発電事業者などから直接調達したり、再エネ価値取引市場の入札に参加したり、環境価値を入手するにも手間や費用がかかる。

そこで、再エネ比率の高い電力を販売するRE100電力(香川県高松市、黒淵誠二社長)は、環境価値を手軽に調達できる環境価値の私設取引所として『ゼロカーボン取引所』を2023年8月に創設した。再エネ発電事業者などから集めた環境価値に1kWhあたり0.01円の手数料を乗せて販売する。企業や自治体、再エネ発電事業者などが取引所で自由に環境価値を売買できるようにした。

同社の黒淵誠二社長は、「脱炭素化を目指す企業や自治体がまず検討するのが、環境価値の購入です。そこで環境価値を安価に、かつ手軽に購入できる場をつくりました」と経緯を話す。

取引所で扱う環境価値は、J−クレジットと非化石証書である。具体的には、J−クレジットは自家消費(自己託送)用太陽光発電設備導入による二酸化炭素排出削減効果が認められる『再エネ由来』を中心とし、非化石証書は『FIT非化石証書』と『非FIT非化石証書』を扱う。「長期間に亘って安定して環境価値を求めるニーズが多い」(黒淵社長)ことから、同社はスポット取引に加え、10年や20年分の環境価値を売買する取引も設けた。

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