有力再エネ会社が熱視線

チントのn型単結晶パネル

ブルースカイ、本格採用へ

再生可能エネルギー発電会社のブルースカイソーラー(東京都港区、藤宮康洋社長)はこのほど、リパワリング(改修による出力増)用にチント製のn型単結晶パネルを発注した。同社は累計270MWを超える太陽光発電所を運営し、O&M(管理・保守)も手掛けているが、近年はPCS(パワーコンディショナ)や太陽光パネルを交換して出力の増加を図るリパワリングにも力を入れている。

すでに47ヵ所以上、出力計62MW超の太陽光発電所でリパワリングを実施しており、今後はチント製のn型単結晶パネルも活用する構えだ。ブルースカイソーラー執行役員の上原美樹開発部門長は、チントについて「n型単結晶パネルの量産体制を築き、日本向けの在庫を確保していることに加え、太陽光発電事業における様々な知見を有している点に惹かれました。会社の信用力も高いので、チントさんのパネルを扱うことにしました」と振り返る。

事実、チントは累計60GWに及ぶ太陽光パネルを販売し、世界各地でPCSや蓄電設備も販売している。その傍らEPC(設計・調達・建設)を手掛け、計11GWに及ぶ太陽光発電所を運営しているのだ。22年の売上高は2.4兆円に達しており、中国最大級の民営エネルギー企業と言っても過言ではないのである。

続けて上原執行役員は、「発電会社の身になって、適切なアドバイスをしてくださる点も決め手の1つでした」と告げる。

実際、チントニューエナジ-ジャパンは太陽光パネルを販売する際、パネルの原材料価格やパネルの需給動向を予測し、どの時期に購入すると安価に購入できるか、顧客に案内するらしい。また、パネルを交換した場合に、どの程度発電量が向上するか、実データまで顧客に提示するという。

それだけに、ブルースカイソーラーの上原執行役員は、「根拠のあるデータを提示していただけるので、不安はなく、期待の方が大きいですね」と話す。

ブルースカイソーラーは〝非FIT〟の太陽光発電所の開発にも力を入れており、チントのn型単結晶パネルを使う考えだ。来年以降、リパワリング用と併せて、少なくとも10MW以上の太陽光発電所でチントの製品を導入する。

ともあれ、n型単結晶パネルを量産できる太陽光パネルメーカーは少ない。世界各地で早くも奪い合いが始まった。n型単結晶パネルに関心のある企業は、チントニューエナジージャパンへ問い合わせてみよう。

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