RE100電力 系統用蓄電池の運用に本腰

電力小売りのRE100電力が蓄電設備の運用代行業を本格化する。2024年3月には系統用蓄電設備の運用代行を始める予定だ。

系統用蓄電池の設置イメージ。日本エネルギー総合システムブランドの『JEB』製品を使用する

RE100電力(香川県高松市、黒淵誠二社長)は、蓄電設備の運用代行業を拡げる。2022年9月から〝非FIT〟の太陽光発電所に併設される蓄電設備の運用を代行し、知見や経験を積んだことから、24年3月を目途に系統用蓄電設備の運用代行を始める。

具体的には、まず鹿児島県内で建設予定の出力1.99MW・蓄電容量8256kWhの系統用蓄電設備の運用を代行する。グループ会社の日本エネルギー総合システム(香川県高松市、黒淵誠二社長)が生産委託先から蓄電設備を調達し、EPC(設計・調達・建設)を手掛けつつ設備を所有する。両社の社長を務める黒淵誠二氏は、「一刻も早く稼働させます」と意気込み、24年3月の運転開始を目指す考えだ。

RE100電力は系統用蓄電設備を用いて、24年4月からJEPX(日本卸電力取引所)のスポットや時間前市場での運用を、同年6月からは需給調整市場(二次②、三次①、三次②)での運用を計画している。収益はJEPXの値差(アービトラージ)および需給調整市場での約定収益(ΔkW・kWh)より得る。需給調整市場とは、系統を運用する送配電会社が電力需給の調整に必要な電力を一般の事業者から調達する取引所だ。送配電会社の指令に応じて電力を系統に供給する能力、すなわち〝調整力〟を売買する市場で、系統用蓄電設備を保有する事業者も参加できる。

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