ファーウェイ、系統用蓄電設備の新製品発売
一次調整力取引まで対応
PCS世界大手のファーウェイはこのほど、新たに系統用蓄電設備と通信制御装置を発売した。受注を伸ばしている模様だ。
系統用蓄電池の市場が活況を呈し、メーカーの開発競争が熱を帯びるなか、ファーウェイ(華為技術)が新たな系統用蓄電設備、『LUNA2000-4472-2S』を発売した。従来機の寸法を変えずに蓄電容量を2倍に増やし、出力2236kW、蓄電容量4472kWhの設備とした。蓄電池ラックには冷却水循環装置を導入する水冷式を採用し、空調設備を不要にして消費電力を低減したという。
このほか、従来機と同様に、蓄電池パックには各々BMU(蓄電池管理制御装置)を搭載し、蓄電池パックレベルでの管理も可能となり、DC/DCコンバータ内蔵のPCS(パワーコンディショナ)と構成することで、蓄電池ラックごとにきめ細やかな充放電制御を行う。細かく管理・制御することで充放電ロスを抑えつつ、製品の長寿命化を図った。
さらに今回は、10秒以内の応動が求められる需給調整市場の一次調整力取引に対応すべく、通信制御装置、『SmartPPC2000』を商品化した。連系点電力や系統周波数を監視しつつ、0.2秒という高速で高精度に出力を制御する機能を設けている。
製品の寸法は、蓄電設備が幅605.8cm×高さ289.6cm×奥行243.8cm、通信制御装置が65cm×100cm×65cm。防塵・防水性能を示す保護等級は双方ともIP55。蓄電設備の動作温度はマイナス30℃から55℃である。