Wave Energy の自家消費再エネ設備が売れる理由

強みの高速制御

同社の設備の売れ行きが好調な理由のひとつに、遠隔監視装置の負荷追従機能がある。同社の装置は、太陽光発電の発電量と蓄電設備の充放電量の測定に1秒、買電電力計のデータは僅か0.1秒以下で計測。PCSへの出力制御の指令速度は、太陽光発電用PCSには0.5秒以下、蓄電池用PCSには0.3秒以下と早い。このため、太陽光電力の自家消費率が向上するのである。

というのも、データ計測からPCS制御までの時間がかかる他社の装置の場合、RPRによるPCSの停止を考慮して余分にバッファを設けなければならず、太陽光発電の供給量が減ってしまう。事実、シミュレーションの値よりも自家消費率が下回っている事例が多く散見され、ここに来て負荷追従機能の性能が問われるようになったのだ。

ウェーブエナジーの高畑取締役は、「当社の高速制御技術を用いれば、電力消費量や発電量、充放電量、買電電力量を最適に管理でき、再エネ電力の自給率が向上します。さらには、電力市場価格に連動した充放電制御によって経済性を高めていく蓄電設備の運用においても効果があります」と、自社製品の優位性を語った。