長野・高森のサッカー場施設でソラックスパワー蓄電池採用
長野県高森町のサッカー場に太陽光発電設備とソラックスパワーの蓄電設備が設置された。町はサッカー場の照明などを再エネで賄うことで、ゼロカーボンの象徴的な施設にする考えだ。
サッカー場の左斜め下にある施設にリックスが太陽光発電設備とソラックスパワー製の蓄電設備を導入。夕方以降はサッカー場の照明を蓄電設備から給電で賄う仕組み
長野県高森町は、2050年までの二酸化炭素排出ゼロを掲げて21年に『ゼロカーボンシティ』を宣言し、地域脱炭素化を進めている。そこで24年にオープンした町営サッカー場の付近の施設に太陽光発電設備と蓄電設備を設置、再生可能エネルギーで電力を賄う仕組みを導入した。公募で地元の再エネ企業、リックスらが事業を受託し、このほど出力39.16kWの太陽光パネルと容量117.76kWhのソラックスパワーネットワークテクノロジー製蓄電設備が設置されたのだ。
具体的には、出力16.5kWのハイブリッド型PCS(パワーコンディショナ)2台にそれぞれ容量3.68kWhの蓄電池モジュールが16台ずつ計32台設置された。軽量・小型で運びやすく、細かく増設できる点が決め手になったようだ。
稼働後、平時は、太陽光発電の電力を施設で消費しつつ、蓄電設備に充電し、夕方以降のサッカー場の照明に使う。非常時は、近隣住民に施設を開放し、スマホの充電などに活用してもらう。地元企業のリックスがEPC(設計・調達・建設)を請け負い、代理店のクラニッヒソーラーが製品供給や導入支援を手掛けた。町は、ゼロカーボンシティとして脱炭素化を進めていくためにも、町営のサッカー場に再エネ設備を導入し、町民に周知していく。
ソラックスパワー製の蓄電設備。蓄電容量3.68kWhのモジュール単位で、細かく増設できる点が特徴だ