Products Review

河村電器産業

自家消費用のダウントランス盤発売

配電盤大手の河村電器産業(愛知県瀬戸市、水野一隆社長)は2022年9月、自家消費用太陽光発電設備向けの『ダウントランス盤』の販売を開始した。省スペース化を実現したほか、施工費の削減効果も期待できるという。23年年初にも出荷する予定だ。

今回のダウントランス盤は、降圧用の絶縁変圧器とブレーカを一つの筐体に収納したもの。自家消費用の太陽光発電設備の設置時に定格出力420~550VのPCS(パワーコンディショナ)を介して既存の受変電設備に繋ぎ込む際に使える製品である。

同社はチャンネルベースと呼ばれる台座の上に筐体を置く設置方法を採用した。前面だけでなく、側面や背面からも入出力を配線できる構造にしたことで、部材数や施工費の削減、省スペース化に繋がるという。また、ファンによる強制換気を行うことで外形寸法の小型化も実現、受変電設備を増設する場合と比べて、設置面積は4分の1に、導入費は2~3割低減できるとしている。

別売りの取付金具を使えば分散型PCSとの一体化も可能で、同社は現在、中・ファーウェイやサングロウパワーサプライ製の一部機種に対応させた。筐体の上部のほか、背面や側面、内向きや外向きなど柔軟にPCSを取り付けられるという。OVGR(地絡過電圧継電器)やRPR(逆電力継電器)、マルチメーターなどを一つの筐体にまとめた『自家消費ユニット』も別注品として提供する。

同社は、絶縁変圧器の容量や接続するPCSの種類及び台数などに合わせて新製品を5種類用意。絶縁変圧器の容量帯では50kVAから150kVAまで対応させた。玉木俊幸開発営業部長は、「特に50kWから300kWの太陽光発電設備で使いやすい製品にした。125kWの分散型PCSとの一体化に対応した点も特徴だ」と語る。

自家消費用のダウントランス盤。写真はPCS125kW機1台に対応した容量150kVAタイプ。上部などにPCSを一体化することも可能

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