Products Review

京セラ

クレイ型蓄電設備の新製品発売 公共・産業用機種も商品化

『Enerezza Plus II』の蓄電池ユニット

京セラは2026年3月24日、半固体クレイ型リチウムイオン蓄電池を搭載した小型蓄電設備の新製品を発売すると発表した。従来機と比べ、1台の蓄電容量を増やしたほか、公共・産業用の機種も揃えた。4月に販売を開始する。

同社は粘土状の電解質を使った半固体リチウムイオン蓄電池を世界で初めて量産化した。21年に滋賀県の野洲工場で生産を開始し、住宅向けに販売してきた。今回はその新機種を商品化し、定格容量5.7kWhの蓄電池を3台まで増設可能とした。従来機と比べて寸法をそのままに1台あたりの定格容量を0.2kWh増やした。PCS(パワーコンディショナ)の定格出力を5.9kWとし、蓄電池の単機能型や太陽光発電とのハイブリッド型のほか、EV(電気自動車)のAC100Vコンセントや発電機などの外部電源から給電できる多機能型の構成を選べるようにした。住宅用機種に加え、OVGR(地絡過電圧継電器)やRPR(逆電力継電器)からの信号入力に対応した公共・産業用機種も製品化する。26年秋頃の運用開始を目指し、自端制御を含めた需給調整市場取引に対応させる予定だ。

同社は電解液をクレイ型蓄電池の電極に練り込むなどして安全性を高め、第三者分析機関による消防法危険物確認評価試験で非危険物と判定された。2万サイクル後も定格容量の60%を維持するなど長寿命化を実現し、新製品では15年の容量保証期間の保証値をSOH(初期蓄電容量に対する現在の蓄電容量の割合)65%以上に引き上げたほか、直射日光下での屋外設置も可能とした。

新製品の製品名は『Enerezza Plus Ⅱ』(エネレッツアプラスツー)。同社は既存機種を含めたEnerezzaシリーズ3機種について、『JC-STAR(セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度)』の基準1の適合ラベルを26年3月27日付で取得した。

クレイ型蓄電池セル。安全性の高さなどが特徴だ

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