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迫られる24年問題への対応

デジタル技術の実装加速か

解決策は業務効率化

24年4月から上限規制が適用されるが、再エネ業界は建設業だけでなく、物流業とも密接な関係を持つ。太陽光パネルなどの関連部材の配送や建設工期などにも影響が及ぶ可能性もありそうだ。

太陽光発電所のEPC(設計・調達・建設)を手掛ける建設会社部長は、「施工管理を担当する社員など特定の労働者は時間外労働が上限を超えることもある」としたうえで、「労働環境の改善や業務効率化を図っているが、コスト面を考慮すると新たな人材確保は厳しいだろう」と頭を悩ませる。

また、太陽光発電所の開発業者幹部は、「これまでより工期が長引く可能性を勘案し、施工を発注する協力会社や仕入れ先を増やしている」と話す。

一方、O&M(管理・保守)最大手のスマートエナジーはデジタル技術による効率化で影響を最小限に抑える狙いだ。同社は23年6月にドローン(無人航空機)による点検の実証を開始。直流出力1.76MW規模の太陽光発電所では、人による点検作業に比べて点検時間を62%減の40分に短縮できたという。

同社O&M部の中山一雄部長代理は、「省人化が期待できるデジタル技術で業務効率化を図っていく。生産性の向上で労働環境の改善に努めたい」と語る。

労働関連の法律に詳しいTMI総合法律事務所の大嵜将史弁護士は、「元請け業者や発注者は、適正な工期の設定などの対策を講じなければ、根本的な労働問題の解決に繋がらない。意識改革も重要だ」と指摘する。

再エネ企業も労働者にとって働きやすい環境や仕組みを構築しなければならない。今後はデジタル技術の活躍の場が増えそうだ。

スマートエナジーはドローンによる点検などのデジタル技術を活用して、業務効率化を図る

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