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営農用太陽光ルール改定へ 規制強化の方向に舵か

実効性に疑問視の声

農水省は、農山漁村再エネ法や農地法に地域共生の観点を組み込んだ営農用太陽光発電に関する新たな規定を盛り込む方針だが、果たして営農用太陽光発電の普及に資する制度となるのか。

確かに、農山漁村再エネ法とは、農林漁業の振興と再エネの促進を目的に14年に施行された法律だ。市町村が協議会を設置し、再エネ設備の導入を促進する『促進区域』を基本計画で定め、事業者が促進区域内で再エネ事業を実施する場合は、農地法や森林法など関係法令の手続きを簡素化できるというものである。同法では、第1種農地のうち、農業上の再生利用が困難な荒廃農地は転用可能としている。

ただ、農山漁村再エネ法で基本計画を策定した自治体は、25年3月末時点において33道県、112市町村にとどまる。認定を取得した太陽光発電の計画はわずかに33件で、うち第1種農地の転用認定を受けた計画は21件しかない。

農水省は、現行の農山漁村再エネ法をそのまま運用するのではなく、営農用太陽光発電に関しては、農地転用の仕組みを別途整理したうえで運用していく考えだ。とはいえ、基本計画の策定が自治体に委ねられているため、事業者からは、「過去に協議会の設立や運営に苦慮し、計画策定に消極的な自治体もある。自治体の負担が大きいので、実効性のある制度になるかは疑問だ」という意見も聞こえてくる。

制度の詳細を詰める今後の議論の展開については、注視していく必要があるだろう。

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