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J&T環境、太陽光パネルリサイクル工場開設

処理能力4.8t/日

JFEエンジニアリング子会社のJ&T環境(横浜市、露口哲男社長)は2022年12月中旬、太陽光パネルを再資源化するリサイクル工場を稼働させた。23年3月までに1.6万枚のパネルを処理する計画だ。

同社は、群馬県伊勢崎市内の営業所にチヨダマシナリー製の装置を導入して太陽光パネルを再資源化するリサイクル工場を開設した。処理能力は240枚/日、重量換算で4.8t/日である。

同社は、収集・運搬業者と連携し、破損した使用済みの太陽光パネルなどを回収する。アルミ分離装置で太陽光パネルからバックシートとアルミ、端子ケーブルを分解し、ガラス分離装置によって熱でガラスをカレット状に粉砕する。アルミ、バックシート、ガラス、端子ケーブルの4種類に分別し、最終処理業者に委託して処理する。

同社は20年10月に、太陽光パネルのリサイクル事業への参入を計画し、1年程実証試験を実施した。装置の実運用やパネルを分解する際の熱量や温度、処理速度などを検証した。

21年8月には分解処理の速度を高めるため、端子ケーブルの分離装置を導入して効率を高めた。従来は手作業で分別し、パネル1枚の処理に約2分間かかっていたが、自動化で30秒に短縮した。

同社営業本部第3統括部北関東営業部の深澤伸昭太陽光パネル営業チーム主査は、「処理するパネルを確保するため、22年2月から収集・運搬業者やO&M(管理・保守)業者に声をかけ、11月末までに8000枚ほど確保した」と状況を語る。

同社営業本部第3統括部北関東営業部の野口英樹太陽光パネルリサイクル工場長は、「パネル処理の価格は当面他社と同等程度になる。ただ分解装置にパネルを搬入する機械の導入で自動化を進め、現在の作業員2人体制を1人体制にしてコストを削減するつもりだ」と語る。

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