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大成建設ら、再エネ活用のEV充電拠点開設

EVシェアの実証開始

大成建設は2023年2月15日、レンタカー事業を手掛けるサンオータス(横浜市、北野俊社長)らとカーシェアリング用のEVに再生可能エネルギーを活用する実証事業を始めた。運輸の脱炭素化を踏まえ、事業性を検証する。

同社らは、川崎市内の大成建設の研究施設へ、EV普通充電器とともに、直流出力4.92‌kWの太陽光発電設備と蓄電容量9.8‌kWhの蓄電設備を導入した。太陽光発電設備が生み出す年間4900kWhの再エネ電力だけでEV充電器に給電する。

実証事業は、川崎市の『環境技術産学公民連携共同研究事業』に採択されたサンオータスのカーシェアリング事業の一環である。サンオータスは、大成建設の施設内のEV充電拠点のほかに横浜市内に4つ充電拠点を設け、トヨタ製の小型EV2台でカーシェアリングを行う。大成建設の施設に再エネ給電のEV充電拠点を開発したのはエネファント。同社はカーシェアリング用アプリを運営するオープンストリートとともに実証事業に参画する。

実証期間は25年3月までの3年間で、参画企業は、満充電に5時間かかる再エネ設備からの充電でEVの利用に支障がないか、事業性を含めて検証する。

大成建設都市開発本部施設運営事業部ビル運営事業室の立唐寛之課長は、「当社の『川崎生命科学・環境研究センター』は羽田空港と隣接し、交通の利便性がよかった」とし、「今後も可能な限り、EV充電拠点の場として当社の物件や作業所を提供したい」と語る。

サンオータスは、今回のEVシェアリングの利用料を15分220円、3時間2420円、6時間4400円、12時間6600円と設定した。利用者は事前に免許証や決済法を登録すれば、専用のアプリでEVの利用や返却を予約できる。

大成建設らが導入したEV充電拠点。太陽光発電設備や蓄電設備、EV普通充電器を搭載した

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