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オムロン、三相対応の自家消費システム発売へ

安川電機製PCS採用

安川電機製の三相PCS(左)。オムロンソーシアルソリューションズ製の自家消費専用保護継電器

オムロン100%子会社のオムロンソーシアルソリューションズ(東京都港区、四方克弘社長)は2023年4月、三相対応の完全自家消費システムを9月に発売すると発表した。自社の保護継電器と安川電機製のPCS(パワーコンディショナ)を組み合わせる。3年間でPCS1万台の販売を目指す。

同社はRPR(逆電力継電器)やOVGR(地絡過電圧継電器)、電力計測器などをまとめた自社の保護継電器に、出力25‌kWの安川電機製三相PCSを組み合わせて売り出す。保護継電器内の電力計測器で施設内の電力消費量などを計測しながら、余剰電力が発生しそうになるとPCSへ出力制御の指示を出す仕組みを構築。安川電機製PCSに専用のソフトウェアを搭載し、保護継電器からの指令でPCSが作動するようにした。

同社はこれまで、出力5.5‌kWの自社製単相PCSと保護継電器を用いて、PCSを12台まで繋げる最大出力66‌kWのシステムを提案してきた。だが、より大規模かつ三相に対応した太陽光発電設備の需要が増えており、今回安川電機製の三相PCSを採用したという。なお、1台の継電器にPCS20台まで連携できる仕様とした。

安川電機製のPCSを採用した理由について、同社エネルギーソリューション事業本部マーケティング部戦略グループの井上健一主査は、「国内製で実績が豊富なうえ、自立運転機能が搭載されており、補助金の対象品になりやすい。また、絶縁トランスが不要なため、最小のシステム構成で設置費の低減や省スペース化を実現するという我々の思想にも適合する製品だった」と説明する。

同社は、今回のシステムに自社製の産業用蓄電設備やグループ会社であるNTTスマイルエナジーの遠隔監視装置を組み合わせて販売していく。

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