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J&T環境、太陽光パネルのリサイクル事業に着手

アルミ枠分離装置(上)と、ガラス分離装置(下)

JFEエンジニアリングの子会社であるJ&T環境(横浜市、露口哲男社長)は2020年10月より太陽光パネルのリサイクル事業に着手した。21年1月末まで実証試験を行い、事業化へ繋げる。

同社はチヨダマシナリー製のアルミ枠分離装置とガラス分離装置を、群馬県伊勢崎市の北関東営業部構内に導入した。太陽光パネルの端子箱やアルミ枠を外した後、ヒーターでバックシートを温めてガラスを剥がれやすくし、ハンマーでガラスを叩く。ガラスを粉塵ではなく、カレット状で回収でき、リサイクルしやすくなるという。

同社事業開発本部事業推進第二部の鈴木豊担当部長は、「シンプルな構成の装置を使うことで導入費を抑えることができる。メンテナンス費も低減できるだろう」と推測する。

装置導入のため建屋を建てるなど、同社は今実証試験に約1億円投じた。21年1月までに結晶系の太陽光パネル1000枚程度で実証する。技術面での課題や、事業採算性などを確認していく。

近年、災害などによってメガソーラーなどで太陽光パネルが破損するケースが増えている。同社への相談が増えていたことから、同社はリサイクル事業に乗り出した。

同社はJFEエンジニアリングが64%、JERAが36%出資する合弁会社。液体、固体、プラスチックから蛍光灯などあらゆる廃棄物のリサイクル事業を手掛けている。

(左)太陽光パネルから取り出したガラス (右)今実証試験のために建てた建屋

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