PCSから蓄電設備、超軽量パネルまで

GOODWEの脱炭素ソリューション

超軽量パネル2種発売

超軽量パネルの㎡あたりの重さは6kg以下と非常に軽い。12年の製品保証と30年の出力保証を付与する。写真は防水層への熱風接着が可能な315Wタイプ

さらに、同社は脱炭素化を促進する機器として超軽量の太陽光パネルまで開発した。『ギャラクシーシリーズ』と名付けられたこの製品は、表面に1.6mmの強化ガラスを取り付けているため、曲げることこそできないが、㎡あたりの重さが6kg以下と極めて軽い点が最大の特徴だ。

伊里奇カントリーマネージャーは、「日本では耐荷重の問題で太陽光パネルの設置が困難な建物が多く、建物全体の6割以上を占めるとも言われています。この超軽量パネルがあれば、これまで載せられなかった屋根にも設置できますので、脱炭素化の選択肢が拡がるはずです」と語る。

製品群は2種類を用意し、金具や接着剤で設置できる通常パネルと防水層を利用した熱風溶接が可能なパネルで、出力はそれぞれ335Wと315Wである。3種類の施工法に対応しており、様々な屋根に設置可能だ。強化ガラス付きゆえに、高い耐久性と超軽量を両立させている。同社は23年から生産を始め、すでに豪州などで納品した。現行品ではp型PERC単結晶セルを用いているが、今後はn型トップコン単結晶セルを採用し、出力を400W以上に高める予定だ。

このほか、同社は日本市場では販売していないものの、EV(電気自動車)用急速充電器も開発済みだ。発電量や二酸化炭素排出削減量、収益性などを管理できるアプリも開発しており、いわばPCSメーカーから脱炭素社会の実現を支援する総合企業へと進化を遂げようとしているのである。

PCSはもとより、蓄電設備や超軽量パネルも脱炭素化が進む日本市場で需要の高い製品であることに違いない。同社は日本での事業拡大を見据え、神奈川県厚木市に倉庫を構えたほか、技術力を有する日本企業とも協力関係を構築。アフターサービス体制も万全である。24年はGOODWEの名前を聞く機会が増えそうだ。

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