低圧太陽光大手も太鼓判!

ファーウェイのPCSが人気の理由

魅力の一つは高効率

そんな同社がファーウェイのPCSと出会ったのは約3年前。ある高圧太陽光発電所の開発案件で初めて採用した。その後徐々に取扱い量を増やし、いまでは高圧太陽光発電所の主力機種として利用しつつ、低圧太陽光発電所でも多く使用している。

フレッシュアップはなぜファーウェイを選んだのか。大松社長は、「通信大手としての信頼感やコストもありますが、製品自体が高効率であることも大きな理由です」と語る。

ファーウェイ製PCSの最大変換効率は、三相33kW機が98.8%、三相50kW機が98.9%、単相4.95kW機も97.5%といずれも業界最高水準である。売電単価が年々下落していくなかで、事業採算性の維持・向上は重要な課題であり、高効率PCSの採用による発電量の増加がそれに貢献し得るのだ。

ファーウェイ製PCSを使う利点はまだある。太陽光発電の導入拡大に伴い、多くの送配電会社は電圧品質の維持を目的に、系統連系時にPCSの力率一定制御を求めている。力率を制御することで取り出せる出力が低下してしまう可能性があるが、ファーウェイ製PCSは定格出力(kW)の約1割増しの皮相電力(kVA)を持ち、皮相電力で上手く制御するため、力率90%で制御しても定格通りの出力を取り出せる。つまり力率一定制御による出力低下の影響を受けないのである。

大松社長は、「太陽光パネルの出力や変換効率に目が行きがちですが、PCSの性能差を見逃してはなりません」としたうえで、「稼働から1年以上経った発電所もありますが、故障が少なく、万が一の対応も良いですね」と満足げだ。

さらに、ファーウェイがPCSに内蔵しているI-Vカーブ測定機能に対する評価も高いようだ。太陽光パネルの電流(I)と電圧(V)を測定し、その相関関係をグラフ化、波形を分析することで異常の有無を見つけられるというもので、ファーウェイは他社に先駆け17年より実装してきた。

太陽光パネルの不具合検出に有効な手段であるI-Vカーブ測定は、検査機器を用いた現場測定が一般的だが、ファーウェイ製PCSには、その機能が内蔵しているため、現場に行かずとも確認できる。「保守費用の削減はコスト競争力の強化にも繋がります。いずれPCSの標準機能になるのではないでしょうか」(大松社長)。