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太陽光部材の高騰続く 架台卸値50%上昇

太陽光発電関連部材の価格が高騰している。太陽光パネルに続き、2021年からは架台の値段も上昇した。20年と比較し、50%程度の値上げ幅を見せている。(本誌・平沢元嗣)

太陽光パネルの卸価格の相場は、2020年夏の時点でWあたり20円台前半まで下がっていたが、現在は同30円台前半まで上昇している。加えて21年からは架台の価格も上昇した。事実、中・安泰ソーラーや中・フォーアン、豪・クリーンエナジーなどの大手から、中小まで多くのメーカーが値上げしている。

現在、架台の卸価格の相場は、kWあたり1万2000~1万5000円で、20年末と比べて50%ほど上昇している。

メーカー各社に値上げの理由を問うと、「輸送費や原材料費の上昇だ」と口を揃える。

確かに、輸送費はコンテナ代金上昇の影響が大きい。日本海事センターによれば、上海から横浜における40フィートコンテナの代金は、21年に入り、前年同月を大きく上回っている。21年2月などは前年同月比60%も上がり、1590米ドル(17.2万円)だった。

クリーンエナジーの井原邦宜CTOは、「2MW以上であれば、輸送費の高騰は吸収できるが、それ以下の案件ではなかなか難しい」と説明する。

一方、主な架台の原材料であるアルミや鉄といった資源の価格も21年から上昇した。たとえば、中国の上海期貨交易所に上場するアルミ先物の価格は、21年5月に1tあたり1万9000元(32.3万円)を超え、10年以来の高値をつけている。

そこで中国政府は5月半ば、急激な価格の乱高下に適切に対処していく方針を表明。以降資源価格は緩やかに下落しているとはいえ、架台の価格はしばらくの間、現在の水準が続くと見る向きが強い。

架台価格の値上がりは、EPC(設計・調達・建設)企業や販売・施工会社にとって無視できない問題であるが、メーカー各社にとってもコンテナ代金や原材料費の上昇は吸収できるものでもないのだろう。

ただ、競合他社が揃って値上げに踏み切る現状を好機と捉え、シェア拡大を狙う架台メーカーもある。たとえば、中・ヒュージエナジーだ。同社は21年2月、断面の形状を変えたアルミ架台を開発。原材料価格が高騰するなか、従来品と同等の価格で販売していく。

EPC企業や販売・施工会社は、日頃採用するメーカーの製品が値上がりしているのであれば、これを機に仕入れ先を見直してみるのもよいだろう。中国を中心とした海外勢だけではなく、日本の架台メーカーも選択肢のひとつだ。条件によっては、海外メーカーと遜色ない価格で調達できるかもしれない。

北海道白老郡にある安泰ソーラーの架台を採用した太陽光発電所

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