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ウェザーニューズ、太陽光発電量予測データ提供

非FIT発電事業者などに

気象情報販売のウェザーニューズ(千葉市、草開千仁社長)は2022年1月12日、30分間隔の太陽光発電量予測データを提供すると発表した。FIP(フィード・イン・プレミアム制度)の始動を前に、発電事業者が発電計画を作成できるよう高精度な予測技術を用いてサービスを提供する。

同社は、『物理モデル』と『統計モデル』という2種類の太陽光発電量予測データを用意した。物理モデルでは、設備の緯度経度をはじめ、太陽光パネルの出力や設置角度、PCSの出力などの設備情報をもとに発電量を予測する。

一方の統計モデルでは、設備情報に加え、過去数年の発電量情報と気象情報をAI(人工知能)に自己学習させることで精度高く発電量を予測する。いずれも30分毎の発電量を72時間先まで予測することが可能だ。

発電実績データのない新設の太陽光発電所には物理モデルの利用を、既設の太陽光発電所には統計モデルの利用を想定している。ただ1年以上の発電実績があれば、統計モデルを活用できるため、利用者は1年後に統計モデルに切り替えることができる。

同社環境気象事業部の武田恭明グループリーダーは、「〝非FIT〟による太陽光発電所の開発案件が徐々に増えており、発電量予測のニーズが出てきた。発電計画の作成に活かしてもらおうとサービスを始めた」と経緯を語る。FIPを活用した売電事業のほか、自己託送やオフサイトPPA事業なども支援していく構えだ。

同社は、気象データ内の日射量予測の精度を従来よりも8.5%向上させ、発電量予測の精度を高めたが、武田グループリーダーは、「そもそも日射量予測は難しい。自社の観測網を増やすことで短時間予測の精度をさらに高めていく」と今後の開発方針を語る。

なお同社は22年度末まで、期間限定で30分毎72時間先まで1㎞メッシュの気象データを無償提供している。

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