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東亜道、路面舗装型太陽光設置

仏コラスと実証へ

東亜道路工業(森下協一社長)は2021年8月20日、道路建設の仏・コラスの日本法人、コラス・ジャパンと共同で路面舗装型の太陽光発電設備の実証実験を開始すると発表した。日本の環境に適した材料選定や耐久性の評価を行い、23年度中の商品化を目指す。

東亜道は、21年7月21日に本社エントランスに出力125Wの路面舗装型の太陽光パネル3枚と蓄電設備、電源コンセントを設置した。夜間のLED照明の電源のほか、非常用電源として活用する。路面舗装型の太陽光パネルは制度上の制約で公道に設置できないため、当面は駐車場などの民地での導入を進める方針だ。

同社技術部の阿部長門技術営業部長は、「防災拠点化が進む道の駅や公園、運動施設などへ提案していく。屋根の耐荷重性が不十分で太陽光発電設備を増設できない工場もあり、敷地内の路面に設置したいという要望もある。今後はパネル20~30枚規模の案件が増える可能性もある」と語る。

コラスは日本で路面舗装型の太陽光発電設備を6ヵ所に導入し、うち4ヵ所では電力系統に接続しつつ自家消費している。国内では、神奈川県相模原市のコンビニ駐車場に設置した太陽光パネル108枚、出力13.5kWの路面舗装型の太陽光発電設備が最大だ。世界ではカナダやドバイなど7ヵ国、50件の導入実績がある。

コラス・ジャパンの長沼薫社長は、「欧州では電動自動車の普及が進んでいるため、充電施設の電源として蓄電設備を備えたパッケージ品を提案している。これを日本でも展開しつつ、駐車場などに設置する大型案件への導入も進めていく」と話す。

路面舗装型の太陽光発電設備は、太陽光パネルを内蔵した厚さ6㎜の舗装材で、表面には樹脂などで滑り止め加工が施されている。舗装材は接着剤で路面に直接敷設され、配線設備は舗装材の横に埋設される。

東亜道は今後、コラスと日本の環境に適した接着剤等の部材を選定していく。太陽光発電を内蔵した舗装材とDC/DCコンバータはコラス製を使用し、接着材などの部材やパッケージ品の蓄電設備は日本で調達する方針である。

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